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異世界へお引っ越し!  作者: にんにん
第二章 お向かいさんは……
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湖の魚人

 特に事件もなく白露達は


 「うおー、凄いな! まるで海岸沿いみたいだ」


 白露は水平線まで見える巨大な湖を見て、少し興奮していた。日本にいた頃では絶対に見ることのできないほどの巨大な湖だったのだ。


 「おお久々なのじゃ、大きいのじゃ」


 ヨシコもはしゃいでいた、彼女も湖で遊ぶ事を楽しみにしていた。


 「あれ? ここの住人かな?」


 白露が見つめる方向に、漁村? みたいなものが見え、そこにチラホラ、人? らしき生き物が見える。


 「あれは魚人ですかな」


 ゴブ郎が答える、闇の森から離れている為魚人は白露の配下では無い


 「そうなんだ、挨拶しとこうかな」


 白露は異世界に来て様々な種族と会って来たが、全てゴブ郎が支配下に置いた後に会った者達ばかりなので異世界が危険だと言う認識がほとんど無かった、はっきり言って人間が一番怖いとも思っている。


 「分かりました、ではまず私めが挨拶して来ます」


 ゴブ郎はそう言うと、走行中の車から飛び出し漁村に向かう


 「ひゃぁー、アクティブだね」


 そんな言葉しか出ない白露は、とりあえず車を停めるとこを探し始める。


 「ああ、水着無いな、まあシャツでいいか」


 今の時期は春に当たるが湖近辺は常夏の国みたいな気温で、泳ぐと気持ちいい季節だった。


 「早く、速く、はやくなのじゃ!」


 ぴょんぴょん跳ねながらヨシコが急かす、どうやらすぐにでも湖で遊びたいらしい、その横でペスも跳ねる。


 「分かってるよ」


 そう穏やかな雰囲気の車内と違って


 「さて貴様らに選ばせてやろう、従属か死か」


 「くそ、いきなり現れて、何が目的だ!」


 「主の為に、邪魔者は排除する」


 「ぐっ!」


 漁村では殺し合い、いや一方的な侵略が始まっていた。

 そうとは知らずに白露達は


 「浮き輪持って来てないんだよな、パラソルは持って来てるけど」


 そう言いながら準備を始めていた、どうせなら取れる魚介でバーベキューをしようと思ってバーベキューセットを用意する。


 「ふぉー、バーベキューにするのじゃ」


 「そうだね、そうしようと思ってるよ」


 「やったのじゃ!」


 ヨシコがペスと大喜び、今は車外なのでペスはドラゴン、ドスンドスンと地響きが鳴る。


 『うーん、やはりデカイなペスは』


 そんな事を考えながら準備を終えて、湖に向かう。それはゴブ郎が飛び出してから三十分の時間が掛かったが


 「白露様、お待たせ致しました」


 そうゴブ郎が跪くと、後ろにいた魚人達も跪く


 「ん? ねぇゴブ郎、後ろの人達は」


 「はい、新たに白露様に、忠誠を誓いたいと」


 白露が魔王モードになる条件は曖昧だし、白露自身の記憶も曖昧になるほど不確かなものなのだが、基本的には支配者として活動しなくてはならない時は例外なく魔王モードになる。


 「そうか、そちらが我に忠誠を誓うと?」


 「は、はい魔王様に永遠の忠誠を、だから家族達を殺さねえでくれ」


 魚人達はゴブ郎に一瞬でやられ、恐怖で支配下に入る、その際に女子供だけはと必死に頭を下げるのだ。


 「何を言うのか、我に忠誠を誓うならばお前達は全て我の守るべき臣民、安心するがよい」


 その言葉に魚人達は安堵し、白露に感謝を告げる。そしてそこで白露が魚人が何故ここにいるのか尋ねると、魚人達は自分達の置かれた境遇を語り始める。


 「おら達は元々海に住んでただ」


 海に住む魚人が何故ここに来る事になったのか、それは人間の仕業であった。

 

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