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小さな玉手箱【二百文字小説集】  作者: つるめぐみ
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白きを競う

 寒風が肌に刺すような凍える夜。

 天上の王女は美しく微笑む。

 まるで下界の好敵手を嘲笑うように。

 今宵も満月と白椿は白きを競う。

 そして、その競いは雪雲によって一時休戦する。

 満月の輝かしい光はさえぎられた。

 空から届けられる純白の便り。純白の便りは白椿も隠す。

 降り積もった便りは昼には消えて、白椿は新たな顔を咲かせる。

 日が変わり、満月は徐々に欠けて輝きを失う。

 輝かしい時こそ美しいのだろうか。

 季節は巡り春になる。


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