ある神官の成長日誌 〜ジュール編・そのに〜 08
「バルナス様なら、どのように戦いますか?」
ジュールは、バルナスを見上げて尋ねた。
「それ聞くなら、先に戦う相手と、勝利条件を教えて?」
「戦う相手は……レイブン様とか、ドラナお姉さまクラスの戦士が1人。勝利条件は……前線から、レイブン様とガロン様が援護にかけつけるまで……足止めが出来ること」
「ちょっと待って!! 厳しすぎない、それ?!」
ジュールは、コテンと首を傾げた。
「厳しいですか?」
「厳しいなんてモノじゃないよ、それ。でも、勝てたら、めちゃくちゃ爽快だろうねぇ」
「はいっ!」
「そうだなぁ……」
バルナスの灰色の脳細胞が、フル回転を始めた。
「光の矢……避けられるか」
「電撃の呪文は? 僕はコモンルーン持ってるから、詠唱時間は0だけど……予備動作みて、避けられるかな?」
「眠りの雲は……効かないだろうなぁ」
「火球の呪文は……当たるだろうけど、ダメージ無視して突っ込んでくるだろうし」
「そうなると……数で勝負? 魔晶石使って、魔法拡大して……」
どうやら、なにか思いついたらしい。ニヤリと、悪い笑顔を浮かべた。
「バルナス様?」
ジュールの目には、期待の色が濃かった。
「魔法で檻を作る」
「檻……ですか?」
「そう。光の矢を……大量に準備する」
バルナスは、ジュールのお腹に回していた手をほどいた。指を開き、軽く曲げ、手のひらを向かい合わせた。
「魔晶石の魔力と、僕の魔力全部使えば……30〜40本ぐらいは、いけるかな?」
「わくわく」
ジュールはそのシーンを想像したらしい。




