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ある神官の成長日誌 〜ジュール編・そのに〜 54
「よし、見えた」
傷口から血が洗い流された。
「一気に行くぞ!」
ドラナの右手人差し指から、癒しの光が照射されていく。
気が付くと、レイブンの傷は……きれいに塞がっていた。
「気持よかった……」
レイブンは、恍惚としていた。
「時間が……半分ぐらいっ?!」
リリスは驚愕していた。
「あたしが行ったのは、簡易版だ。簡易版で、半分……」
ドラナの説明を受け、リリスが目を剝いた。
「ちょっと待って?! ガロンのおっちゃんや、ジュールちゃんだと……」
ごくり。
「もっと……短いの?!」
「さらに……短くなる」
ドラナが小さく頷いた。
「!!!」
リリスの眼が、真ん丸に開かれた。
「とんでも……ないわね……」
大抵の物事には動じないリリスだが、それだけ口にするので精一杯だった。
「ジュールちゃん……正真正銘の……バケモノ?」
リリスの力ない呟きに、レイブンが答えた。
「まだ……覚醒してないと、思うぞ」
「?!」
全員がギョッとするなか、レイブンが淡々と続けた。




