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ある神官の成長日誌 〜ジュール編・そのに〜 55

「分割回復魔法(ヒール)でものにした、精密極まりない魔法制御を、気合弾の魔法(フォース)に応用……しやがった……」


「それって、昨日の?!」

 ドラナの声は、小さく震えていた。


「時間差、2発だ」

 さすがのレイブンも、大きなため息をついた。


「2発ぐらいなら、なんとかなるが……。これ以上増えたら……」




「増えたら?」

 リリスは冷や汗を浮かべていた。




「どこかで……オレでも……」

 悔しそうな笑み。

「動けなくなる……」




「!!!」

 全員が吃驚していた。バケモノじみているレイブンが……動けなくなる?!



「昨夜(ゆうべ)……ジュールが準備した気合弾の魔法(フォース)……」

 一拍置いて、続けた。

「小さくなかったか?」


「!!!」

 衝撃の事実に、全員が固まった。



「オレの見立てに間違いが無ければ……あれ、1/4サイズだぞ?」

「?!」





「明日あたり……1/4サイズを、時間差で連射してくるぞ。あの、プッツン娘なら……な」

「!!!」



「まあ、簡単には……当たってやらない(やらねぇ)がな!」

 レイブンは、ニヤリと笑った。


「子供か?!」

 ドラナが叫んだ。


「レイブン、子供?!」

 リリスが叫んだ。


「悪ガキの発想……」

「戦神(ノドレイ)様じゃ……ないんだから……」

 周囲の女性神官戦士は、あきれた様子だ。





 レイブンの斜め上の決意が、中庭に溶けていった。


- 完 -





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