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ある神官の成長日誌 〜ジュール編・そのに〜 51

「なんだ?」

 戦神の神官(プリースト・ノドレイ)を戦闘不能にした、レイブンが怒鳴った。これで、何人目だ? この男、完全無欠のバケモノである。


「そろそろ水分補給だ。こっちへ!」

 ドラナの声を受け、レイブンが日陰にやってきた。その身体には、出来たばかりの細かい傷が……多数刻まれていた。


「どうぞ」

 リリスがドラナの腕から飛び降り、レイブンにワインを渡した。電光石火の早業である。


「ありがとな」

 レイブンは、ニッコリ笑った。


 ドラナは、一瞬怒気を浮かべたが、すぐに怒気を霧散させた。

「レイブン。座れ。回復する」


「頼むぞ。ドラナの回復魔法(ヒール)、気持ちいいからな」

「き、気持ちいいとか……言うなっ!!」

 ドラナは真っ赤になった。




「あれ……他意は……無いのよね?!」

「なんだか……えっちに聞こえるのは……あたしが、汚れてるのよね?!」

 周囲の女性神官戦士が、赤面した。


「みんな、ムッツリだね……」

 リリスが追い打ちをかけた。


「レイブン、本気で言ってるんだよ?」


「気持ち……いいんだ……」

「ごきゅっ……」


「おまえらー。試そうとするなよ? 怪我は……痛いぞ?」

 レイブンの突っ込みは、今日も冴えわたっていた。


「でも……」

「回復魔法(ヒール)受けると……」

「気持ち……いい?」


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