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ある神官の成長日誌 〜ジュール編・そのに〜 50
「でも、あの人たち……なんで戦神神殿に?」
事情を知らないリリスに、大人たちは顔を見合わせた。
「リリスは、こっち側だ。話しておいた方がいい」
ドラナの英断に、全員で同意を示した。
「あの人たちはな……」
ドラナの事情説明が始まった。聞いている相手がリリスで、ドラナが抱きかかえて説明するという、衝撃的な見た目である。
「分割回復魔法の教導と、ジュールちゃんへの実地研修という名目で、戦神神殿に滞在している」
「名目……なのね。裏事情は……聞かないことにするわ」
リリスの突っ込みに、ドラナが頷いた。
「あたしも含めて、真相は……誰も、知らない」
“ことになっている”
言外の意を、正確にとらえたのだろう。リリスの笑顔が、引きつった。
「うん……わかった……」
「ところで……」
リリスが尋ねた。
「さっきから話に出てる、分割回復魔法って?」
「そうか……神官じゃないと、すごさが理解できないのか……」
「あたしたち、みんな神官だもんね……」
大人たちは、目から鱗が落ちたようだ。
「説明するより、見せた方がはやい」
ドラナが決断した。
「レイブン! こっちへ!」
中庭の中央に向かって怒鳴った。




