ある神官の成長日誌 〜ジュール編・そのに〜 46
「大きい子供たち。数で囲むのは、ダメだぞ」
ドラナが釘を刺した。大きい子供たちを、煽っているようにしか聞こえないが。
「リリス。自分の命をチップにするのは、少し控えろ。月夜の晩だけじゃ、無いんだぞ?」
ドラナの発言は、物騒だった。止める気が全くないのも、ドラナらしい。
「ドラナに言われちゃ、しかた無いわね」
リリスの発言に、全ての女の子の顔に疑問が浮かんだ。昨日までのリリスであれば、間違いなくドラナに噛みついていたからだ。
「さて、あんたたち……」
リリスは周囲を見回した。
「一回しか言わないから、良く聞きなさい」
全員がリリスのペースに巻き込まれていた。
「あたし、昨夜……レイブンのお嫁さんになったのよ」
「?!」
小さな子供たちは、吃驚していた。
「ドラナの部屋に……ドラナと一緒に、連れ込まれていたもんねぇ……」
「今朝になったら……つやっつやの……テッカテカだったし……」
「声も……かれてた……」
大きな子供たちは、恥ずかしそうにしていた。昨夜のあれこれ……察しているらしい。
全員、耳まで真っ赤である。
「だから……」
リリスは胸をはった。もちろん、ツルペタである。
「お嫁さん同士、仲良くしてるのよ?」
「リリス。大声で言うのは、止めてくれ。さすがに、恥ずかしい……」
ドラナは、真っ赤になって両手で顔を覆った。
「!!!」
ドラナの態度が、ダメ押しになったらしい。全員が、リリスの言葉が真実だと確信した。




