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ある神官の成長日誌 〜ジュール編・そのに〜 35
「れ、レイブン……」
ドラナは、レイブンの目を見ているうちに、少し冷静になった。
それだけ、レイブンの目に宿る光が、強かったのだ。
「殺すなよー」
一拍置いて、続けた。
「こいつ、黙って殺されるような、可愛気のあるタマじゃないぞー」
口調こそ能天気だったが、レイブンは真剣だった。
ドラナは必死で勝ち筋を探していた。しばらくして……。
「あかん……勝てない……」
力を抜いた。そのまま、リリスの頭の上に顎を乗せた。
「ちょっ!」
リリスが全力で、ドラナの顔を押しのけようとしている。体格差故、全然動かないが。
「リリス!」
ドラナが怒鳴った。
「あたしが、本妻だっ! それだけは、譲れないっ!!」
リリスは、ニッコリ微笑んだ。
「ま、しゃあないでしょ……」
次の瞬間……。
「でもね。あたし、ドラナの何歳下かなぁ? くすくす……」
思いっきり煽り倒した。
「!!!」
ドラナは厳然たる事実に、打ちのめされた。
そんな空気にあてられたのだろう。一人の子供が、暴走を開始してしまった。
「ジュールちゃん!!」
12歳ぐらいの男の子。後ろに数人の取り巻きを引き連れている。
「はい?」
ジュールはキョトンとしていた。隣のバルナスは、不機嫌そうだ。
「なにか、ご用ですか?」




