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ある神官の成長日誌 〜ジュール編・そのに〜 32

「はいはい。お二人さん、場所あけてー」

 ぐぬぬとなってしまったドラナを無視し、リリスが割り込んだ。

「料理が置けないでしょー?」

 ニヤニヤしながら、ドラナを煽っていた。


「リリス……」

 レイブンが声をかけた。かなり冷静な口調である。


「なあに?」

 料理を置き、リリスが尋ねた。身長の関係で上目遣いになるのだが……清々しいまでに、あざとい。


「煽るのはいいが……」

 レイブンは、フラットだった。小悪魔のあざとさも、灰色熊には通用しない。


「馬鹿にするのは、ダメだ」


「そんな命知らずなこと、しないわよ!」

 リリスは内心の動揺を押し殺し、叫んだ。


「いくらあたしでも、ドラナを馬鹿にしたら、殺されちゃう!!」


“あれ? レイブン……なんで平気なの?! さっきの仕草、あたしの必殺技なんだけど?!”



「誰が殺すか!!」

 ドラナが吠えた。この反応をするから、煽られるのだが……。


「ドラナ。お前の反応が楽しいから、チビに煽られるんだぞ」


「ドラナ。大好き!」

 リリスは、ドラナの腰に抱きつき、上目遣いで言い放った。

「お、おう……」

 ドラナは、頬をかいている。照れているらしい。


“ドラナには……効いてる。つまり、必殺技の効果は、落ちてない”


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