31/55
ある神官の成長日誌 〜ジュール編・そのに〜 31
「リリスちゃん……」
ジュールが心配そうに声をかけた。
「ドラナお姉様を、あまり煽ってはいけませんよ」
続く言葉は、なかなか辛辣だった。
「弾みで……殺されてしまう可能性が、ありますから……」
「こ、殺さないぞっ!!」
ドラナが抗弁していたが、全員が無言だった。生暖かい目で、ドラナを見つめている。
「ちょっと待て!!」
ドラナが吠えた。
「ひょろひょろ2人ならともかく、戦士とドワーフに、言われる筋合いは……無い!!」
「ドラナ……」
レイブンは、残念な子を見る目をしていた。
「オレは傭兵団出身だから、あんまり他人のことは言えないが……」
「ガキのころから、冒険者として、街に出てたぞ」
エールを一口。
「お前、冒険者の経験……無いだろ?」
ドワーフのガロンが、畳み掛けた。
「ワシが、何年人間世界で生活していると思っておる?」
「お主の祖母が、生まれるより……前からじゃぞ」




