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ある神官の成長日誌 〜ジュール編・そのに〜 28
「もうお一人は……」
ドラナはため息をついた。彼女の幸せゲージは、だいぶ減っているに違いない。
「色気だだ漏れの、小悪魔系。背は低く、胸と尻が大きく、腰は、キュっと締まっていたと……伝わっている」
「小さな小悪魔系! しかも……ボン! キュ! ボン!」
「知識の神様……お盛ん……なんだな……」
レイブンがしみじみと呟いた。
「そう言えれば……笑い話で……済んだんだが……」
ドラナは、奥歯に物が挟まったような言い方をした。
「???」
「知識の神様……短刀を2本、同時に献上させたらしい」
「短刀?」
「針のように……細いヤツだ」
「!!!」
「この短刀の用途は……伝わっていない」
「伝えられない……の、間違いじゃないのか?!」
「短刀の用途は、伝わっていないが……」
「聞きたくないー」
「知識の神様の行動は……伝わっている」
「ごきゅ……」
「知識の神様、生贄と短刀2本を持って、神域に籠もられた……らしい」
「ごくっ……」
「知識の神様の神域からは……」
「神域からは?」
「悲鳴と嬌声が……響き渡って、いたらしい」
「悲鳴と……嬌声……」
誰も皆、無言だった。その内心は、綺麗に揃っていた。
“聞きたくなかった……”
人間、知らない方が幸せなことも……ある。




