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Le lecon de marche

 学校に出勤するとジョンが真っ先にクリスチャンの元へやってきた。

「先生、父から聞きました。昨日奥様と入らしてたと。」

「そうか、お父様にお礼を言っておいてくれ。妻も喜んでいたと。」

「はい、奥様がこんな美味しい料理は初めてだと喜んでいたって父から聞きました。父も料理人として鼻が高いと言ってました。」

「それは良かった。」

「先生、父がこうも言ってました。奥様は素直で優しい方だと。だから僕はきっと素敵なプリンセスになると思いますよ。」

クリスチャンは思い出した。先日フランソワーズがジョンの前でプリンセスになると口走ったことを。

「ありがとう。ジョン。妻にもそう伝えておくよ。」





その夜フランソワーズとロバートはクリスチャンに学校に呼び出された。今日のレッスンは学校の講堂でやるのだ。

この場所は普段は集会などで全校生徒が集まる場所だ。

「クリスチャン様」

フランソワーズはわっかのドレス姿で2人の男性に手を引かれ現れる。1人はロバート、もう1人はクリスチャンが呼んだ男性だ。

「クリスチャン様、こんなに素敵なドレスは初めてですわ。だけど足がいつもより痛いわ。それに腰もしめつけられるよう。」

フランソワーズはコルセットで腰をきつく締められ靴もいつもよりヒールの高い靴を履いている。

「フランソワーズ、貴婦人達はお城の広間をこの姿で歩くのだ。今日はその練習だ。」

「はい。」

クリスチャンが手を叩くと1人の少女が現れた。

白のドレス姿だ。そしてその傍らにはフランソワーズの手を引いてくれた男性もいる。

 少女はイザベラ、クリスチャンの親友だ。そしてもう1人はイザベラの兄ヨーゼフだ。フランソワーズのレッスンに協力してもらえないかクリスチャンが頼んだのだ。

「フランソワーズちゃんでしたね。」

「はい」

イザベラは持ってきた本をフランソワーズの頭に乗せる。

「さあ、歩いてみましょう。」

「はい」

フランソワーズが一歩踏み出すと同時に本は頭上から落ちてしまう。

「フランソワーズ、本は落とさない。」

「Oui。」

「さあもう一度やってみましょう。」

「Oui」

イザベラに促され再び挑戦するフランソワーズ。しかし本は再び落ちてしまう。

「フランソワーズ」

フランソワーズはクリスチャンに名前を呼ばれる。

クリスチャンはフランソワーズの肩を触る。

「背筋伸ばして」

「Oui。」

「君は今から線で吊るされているマリオネット。コッペリアのようなお人形だよ。」

コッペリアとはバレエの演目「コッペリア」に出てくるお人形のことだ。

「さあ歩いて、」

「Oui」

フランソワーズはまっすぐ歩き出す。今度は本は落ちてこない。

「その調子だ、さあ今度はそこでお辞儀。」

フランソワーズはゆっくりと足を折り曲げる。

それと同時にわっかのドレスもふわりと動く。

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