表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/7

汚れた金貨

 うーんとね。まずは何から語ろうか。

 

 悪魔らしい話で頼むぜ。


 悪魔らしいってなに?……そうだね…星の銀貨って童話は知ってる?


 ああ。あの胸くそ悪い話な。


 うん。私もあんまり好きじゃない。好きな人もいるかもしれないけどね。でも私はあんまり好きじゃない。

 でもこれは、そんな優しい女の子の物語だよ。ふふ。





 とある村に、とても優しい一人の女の子がいた。


 両親が亡くなって、一人になった女の子は、他人に優しくすることが生きることだと思っていた。そう教わって育ったの。


 村の人たちは幸いにもいつも困っていた。お金を持っていない人、服がぼろぼろの人、病に伏せている人、女を知らない人。いっぱい、いっぱいいた。


 どんな時代でも、どんな場所でも困っていることがある人はたくさんいるよね。

 女の子はそんな人たちに、わけへだてなく、優しさを与えた。


 お金を持っていない人たちは。親からもらったお金を貸してあげた。もちろん、返ってこなかったし、返ってこなくてもいいとおもった。


 服がぼろぼろの人には服をあげた。女の子は着るものがなくなってみずほらしくなって、体調を崩しやすくなった。


 病に伏せている人には、どんなに不潔な人でも看病してあげた。不治の病気をうつされたりしたけど。女の子は文句一つ言わなかった。


 女を知らない男の人には、喜んで純潔を捧げたわ。淫売とののしられたけど。男の人が気持ちいいって言ってくれるから。女の子は幸せだった。


 だけど、そんな生活で長く生きられるわけは勿論ないわ。

 すぐに少女は死んでしまった。何も報われることなくね。


 骸は墓地の片隅に追いやられたわ。


 だけど、少女は安心して死ぬことはできなかった。


 私が死んだら、お金のないあの人は、凍えているあの人は、不治の病のあの人は、女を知らなかったあ

の人は、どうなるんだろう。


 私がいなくちゃだめだと、女の子は思った。

 このまま死ぬわけにはいかないと願ったの。


 神様はその心意気をすばらしいと感じて。女の子の望みを叶えたの。


 女の子は蘇ったわ。

 女の子は前と同じ肉体で、村に戻った。


 だけど、村の人たちは恐怖のただ中に陥った。


 そりゃそうよね。自分たちがすべてを奪って、死んでしまった女の子が戻ってきたんだもの。復讐しにきたのかと思ったんでしょう。

 村人達は恐怖のままに、女の子を打ち据えた。殺そうとした。骨を折り、肉を裂き、内蔵をえぐったわ。


 女の子はなんでこんなことされるかわからなかった。


 だって、これまで村人達に優しくしかしてこなかったもの。善意だけを送っていたんだもの。


 もしかして、ストレスを誰かに向けたかったのかなって少女は思ったわ。


 女の子はまた墓地に埋められたわ。

 だけど、神様の祝福を受けた女の子は死なずにまた蘇った。


 土を集めて体を創った女の子はとても美しかった。


 今度は村人たちは懺悔したわ。二度も殺したはずの女の子が蘇ったんだもの。呪われたと思ったんでしょうね。


 女の子はそれもなぜなのかよくわからなかったわ。


       なぜなら自分は、優しくすることしかしてこなかったから。


 村人達は、女の子にされるがまま、奉仕を受け取るしかなかったわ。お金を受け取り、介抱され、肌を合わせた。


 一年立つ頃には村は滅んだ。


 原因?勿論全員自殺よ。


 外に逃げた人もいたけれど、女の子はついて行ったわ。隠れても居場所はすぐにばれた。だって女の子は神様の加護を受けているんだもの。


 女の子は、なんでみんなが死んだかわからなかった。

 だから泣いたわ。


 そして考えたの。


 きっと、自分の優しさが足らなかったんだって。


 女の子はそのままいろんな町へいってたくさんの人を助けることにしたわ。


 今度こそ自分の優しさで、みんなが笑顔になるように。





 ……おしまい。どうだった?


 微妙だな。つまりこの話は何が言いたいんだ?


 悪魔のあなたにはわかると思ったんだけどなー。ちょっと出来が悪かったかな?


 まあいいや。そこそこ楽しめたことには変わりないしな。次の夜も頼むぜ。

 おれは腹は微妙だが、とてもひまなんだ。


 わかったわ。次は良さそうなのを用意しとくね。


次はなるべく早く書きたいです

悪魔に食べられてしまわないように。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ