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死神と一緒に地球を何周かするうちに、昔からずっと一緒にいたような気がしてきた。
何でこんなに、しっくりくるんだろう、この男は。
「そりゃあ、ヘリオス様が、そういう風に作り直してくださったからですよ、きっと」
「いくらヘリオスだって、そこまで私の好みを知り尽くしている訳じゃなし」と言いながら、そうか、コイツも人の心、つまりは女神の心が読めるんだな、と思った。
「ヘリオス様は、ヘレナ様を愛しておられますからね、もちろん、妹としてですけど」と死神、もとい、陽斗は遠慮がちに言った。
「ヘレナ様には、本当に幸せになっていただきたいんですよ、私もですが」
「ねえ、陽斗、ヘリオスとレウコトエーは、どうなってるの? あんたなら、何か知ってそうよね」
「は、はあ。私の知っている限りでは、ヘリオス様は、レウコトエー様を愛しておられます。もちろん、女性としてですが……」
「わかってるわよ。で、レウコトエー、朱音の方はどうなの?」
「朱音様は、記憶を無くされて以来、というか、元々慎み深い方だったので、太陽神との恋愛は、問題外だったようで。ずっと、混乱の極みにおられるような気がいたします」
「それは、見ていればわかるけど、何で、ヘリオスは……まあ、いいけど。でも、ヘリオスは一体何をしているわけ?」
「ヘリオス様のお心を、私などが推し量るのも、おこがましいですが、着々となさっていることは、世界を平和にすること。人類を幸せにすること。つまりは、長い目で見て、朱音様を幸せにすることに尽きるのではありませんか?」
「やっぱりね~。お兄様らしい遠大な計画よね。ところで、あんたって、お兄様の心も読めるわけ?」
「と、とんでもございません。そんなことをしようとすれば、永遠に焼かれてしまいます」
「それも、そうよね。でも、少しはわかるんじゃないの?」
「と、と、とんでもございません」
「怪しいものよね。私の心なんて、チョチョイのチョイで読めるんでしょ?」
「と、と、と、と、とんでもない。ただ、ヘレナ様のお心は、ストレートに表面に出ておりますので、私だけではなく、誰にとっても大変分かり易いかと存じます」
「あ、そう」
「ヘレナ、可愛い」
「ヘレナ、綺麗」
「ヘレナ、ついに美男と結婚」
「うわ、何よ、お前達、いつの間に馬車に乗ったのよ」
サボテン達が、馬車の床から、ゆっくりと起き上がっていた。
「私達、ずっとヘレナと一緒」
「一心同体」
「ああ、ヘレナ様が、砂漠から救い出して来たサボテン達ですね。可愛いですね」
「え?! 本当にそう? 本当に可愛いと思う? 誓って?」
「は、はい。もちろんです」
ああ、私は本当にラッキーな女かもしれない。
サボテン愛のわかる男と一緒だなんて。
幸せ過ぎるわ、わ、た、し。
「ヘレナ、幸せ~」
「そうなの。わかる?」
ん~~、ギュッとサボテンを抱き締める。
(イタタタタ……)
愛って、痛いものなのね。




