66、調理中につき
現れた俺達に決闘を申し込んだ二人。
二人とも、タケノコとほうれん草とハーブのようなものを持っている。
だいたい俺達と同じようなものだ。
彼らは俺たちの方をみて、
「お前たちも同じ材料か」
「だが、この世界の食材を知らないお前たちは、俺たちに勝てるとは思えんな。いくらあの力があったとしても俺たちが勝利して見せる!」
そう宣言してきた。
だが、似たような食材が俺たちの世界にもあった場合はどうなのだろう? といった疑問が浮かぶが、深く考えないようにした。
そして調理が始まる。
事前に家を呼び出してそこからまな板や包丁、サランラップなどを持ってきていた。
サランラップは外で調理する関係上、まな板を洗わないで済むようにだ。
一応は事前に包丁などを洗うための水などは用意してある。
そして、炎関係だが、適当にキャンプ用の炊飯といったセットがないか探す運のいいことにあったので、バーベキューセットがあったのでそれを取り出しておいた。
だが相手は相手でコンロのようなものを持ってきていたので、ずるいとは言えないようだった。
悔しそうではあったが。
後は頑張って時短テクニックを使いつつ、料理をする。まずは、
「今日は忙しいのでだしパックでだしを取ろう」
というわけで鰹節などが入ったパックを鍋に入れて、水を注ぎ煮込む。
味付けの調味料だということで、そこは乗り切った。
その間にほうれん草とタケノコを洗って、別の鍋でほうれん草は軽く煮る。
後は、ゆでたほうれん草を水でしめて、切り、出汁をかけておひたしにするだけだ。
そしてタケノコだが、薄く切って出汁で煮て、その一部を天ぷらにしようといった話になる。
また、だしで煮たタケノコには、
「木の芽味噌?」
「うん、山椒のような香りのハーブもあるし、白味噌と砂糖、みりんであえて作ってもいいかなって」
とのことで、百合にそのあたりは任せることに。
というわけで早速タケノコを切っていくと、
「虹色の光が出ますね」
俺がまたきみの悪いものを見たように言うとそこで料理人が、
「く、やはり異世界人は魔力と親和性がいいから、食材のうまみや魔力が外にあらわれやすいのか」
などと言っている。
どうやら異世界人だからこのようになるらしい。
だが、普段とは違う行動は奇妙としか俺には感じられない。
そうしてタケノコを切って煮付けて、その間に百合が果物をつぶしてミルクと砂糖と混ぜて、俺の冷気の魔法でアイスクリームにしていく。
作ったものは発泡スチロールの箱にいれておいた。
また、タケノコがに終わると取り出して、百合が木の芽味噌を添えていく。
その一方で俺はそのタケノコにてんぷらの衣をつけて、油で揚げていく。
ちなみにこれらの時に寿也は何をしていたかというと、必要な調味料を呼び出すのと、道に迷った幼女の相手をしていた。
何せこの幼女、料理中も俺たちの料理が気になるらしく、よくのぞき込んで危ないことになっていたのである。
その関係でやけになついている寿也に、相手をしてもらっていた。
そんなこんなで料理をどうにか作り終えたころ、
「時間だ!」
決闘を申し込んできた料理人の声が聞こえたのだった。
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