65、事前の話し合い
寿也は突然現れた幼女にとりあえず、カップラーメンをすすめると、近づいてくる。
なので寿也は自分の分のカップラーメンを渡す。
幼女はカップを手に取りまずは不思議そうに見てスープをすすっている。
寿也はここで幼女にフォークを渡していないのに気付いた。
どうしようかと思っているとクレアがこちらの方にきて、
「こうやって食べるのですよ~」
そう言って、目の前でフォークを使い食べ始める。
油揚げの入ったそばだが、それを見ていた幼女がクレアの持っているフォークを指さして、
「それ、私は持っていないです」
鈴のようなか細い、けれど綺麗な声音で幼女は言う。
それを聞いて寿也はフォークを渡すと、クレアの行動を見よう見まねで、フォークを使い始める。
そして。
「……美味しい」
「そうかそうか。気に入ったか」
「うん」
そう言って頷く幼女。
寿也は同じカップラーメン仲間ができたと機嫌がよくなるがそこでクレアが、
「でもこんな場所に一人でいるなんて、不思議ですね。この服装もこの地方のものではないようですし。名前は言えますか?」
「……アイン」
「そうですか。お母様のお名前は言えますか?」
「……」
そこで幼女は黙ってしまう。
親の名前を言うことができないのかそれとも……。
と、クレアが、
「とりあえずは私達に会えてよかったですね。こんな森の中をさまよっていたら魔物に襲われるかもしれませんし、危険であることには変わりありません。保護して街に連れて行けば、親も見つかるでしょう」
そういった話をしていた先で、サラたちが素材を持って戻ってきたのだった。
戻ってきた俺たちは、謎の幼女が一名増えていると知る。
どうやら親とはぐれて森に迷い込んだらしい。
後でクレアが親を探すそうだ。
その前にギルドなどで張り紙をしてもらったりするらしいが。
ちなみにその幼女はカップラーメンを気に入ったらしく、すでに三個ほど食べている。
その小さい体によく入るなと俺は思ったが、サラが言うにはこの程度あの年齢では余裕で食べられるらしい。
異世界の事情はよく分からないが、そういうものなのだろう。
そうして待っているうちに幾つか簡単な料理について話し合う。
手に入れた素材と何を合わせるか、だが。
「……というわけで寿也には、それらを出してほしい」
「わかった」
そう言って俺が頼んだものをいくつか出してもらう。
また、時短テクニック……ではなく、調理時間が短いので、いくつか手間を省くことにした。
そうして、とってきたばかりの食材を見せたりしながらどういった料理をするか、手分けをして行うか、などを話していく。
作った料理の品目数が多ければ多いほど、それも加点対象になるらしい。
とはいえこの森で今採れる食材から作れるものは、この世界の範囲ではある程度限定されてしまう……そうクレアとサラは言っていた。
だから俺達でも品目数では何とかなりそうだと思う。
また、あちらが参加できる料理人が二人なので、こちらも2~3人となるらしかった。
だから俺と百合、寿也で料理をするといった話になった所で……決闘を申し込んできた二人が現れたのだった。
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