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外れスキル《撤収》しかない転生者、全員生還の冒険者ギルドを作る ~「逃げたら負け」の異世界ですが、命を持ち帰る俺たちが攻略率一位です~  作者: kaiくん
第五章 王都救助競技会

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第41話 王都からの招待状

 招待状には、王家の銀獅子と凱旋教会の太陽、二つの封蝋が押されていた。

《王都セレスト救助競技会において、《帰還灯》の技術を披露されたし》

「招待というより命令だな」

 俺が読み終えると、ドーガが鼻を鳴らした。

「教会の印まである。行けば見世物、断れば王命違反だ」

 競技会は、王国一の冒険者を決める大祭の一部だ。剣術、魔術、迷宮討伐。その最後に、今年から救助部門が加えられた。

 《帰還灯》の人気を王家は利用したい。

 凱旋教会は、撤退を掲げる俺たちを公衆の前で笑いものにしたいのだろう。

「行きましょう」

 リゼが即答した。

「罠かもしれない」

「だからこそです。私たちが断れば、救助は表舞台へ出られません」

 ティナも招待状をのぞく。

「参加者は二名とあります」

「俺とリゼを指名してる」

 誰か一人でも救助できると証明したい教会と、チームでなければ成り立たないと知る俺たち。最初から条件が違う。

 その夜、共済会の代表を集めた。

 留守中の救助体制、帰還点の管理、緊急時の指揮系統。俺は思いつく限りを書き出した。

「これ、何枚あるんですか」

 フィンが紙の束をめくる。

「十九枚」

「多すぎます」

「少ないよりは――」

 リゼが紙束を取り上げた。

「ユアン。王都へ行く前に、一つ訓練が必要です」

「何の?」

「あなたがいない時の訓練です」

 翌朝、俺はギルド長の机から追い出された。

 王都へ出発するまでの三日間、倉庫で指示を出すことを禁じられたのだ。

 俺にとって競技会より難しい試験が始まった。

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