第28章 犯人からの要求
ある朝、正斗はニュースを見た。すると驚きの内容が目に入った。
「最新のニュースをお伝えします。昨夜、a幼稚園付近の路上で4歳の西田保太さんが連れ去られたことが分かりました。ただいま警察が捜索を続けています。」
キッチンから信太郎が顔を出した。
「ああ、公務執行妨害で逮捕された西田京子の息子か。」
とてもやさしい心を持つ正斗は心から助け出したいなと思った。
「調べによるところ、西田保太さんの母親は公務執行妨害の罪で服役中です。」
正斗と信太郎は話をしながら朝食を食べた。
「ただいま最新の情報が入ってきました。」
アナウンサーが声をものすごい大きさで言ったので、二人はびくっとした。
「ただいま犯人からの伝言が入ってきました。内容は、『保太の同級生の秋原正斗を一人で明日の午後8:00分にⅩ公園に行かせなさい。警察が同行することは決して許されない。秋原正斗以外の人が一所のついてきた時点で保太の命はないと思え。』というものでした。この言葉についてどのような対応をとるかは警視庁が検討しています。保太さんが助かるといいですね。」
正斗と信太郎がテレビに熱中していると急に信太郎が声を上げた。
「会社に送れる!」
「あ、幼稚園に送れる。」
二人はそれぞれ幼稚園と会社に向かって走り出した。
ここの幼稚園では、中でも珍しい、親が同行しないで登園する幼稚園なのである。自立的な能力を付けるためらしい。
正斗はいつも通り登園した。もちろん幼稚園に保太の姿は見当たらなかった。するといきなり園長先生が走ってきて正斗の手を抑えた。
「さあ、私についてくるのだ。」
正斗は従順な態度をとって園長先生についていった。
「朝のニュースを見たか。」
正斗はうなずいた。
「はいはい。あの事件のことでしょう。」
「そうだ。犯人は正斗を狙っている何をされるかわからない。今警察の人をよんでいるから少し待っていてね。」
「はーい。」
するとテレビから爆音が流れた。
「最新の情報が入ってきました。犯人からの要求が変更されました。その内容は次のyプなものです。『保太は開放する。しかし秋原正斗を人質にする。日時は明日の午後八時。場所はYタワーの屋上だ。周りに他人がいた場合には取引中止とする。保太の命はない。返されなかったら次のチャンスがないと思え。』という内容でした。」
園長先生が駆け寄ってきた。その横には刑事もいた。そのニュースを見た瞬間二人はうなった。
「どうしようか。」
第29章へ続く。




