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23. 作者その2なのじゃ

☆データ情報☆

※使用したデータは2026年09月29日時点のものなのじゃ。そのため今の値から多少ずれがあるのじゃ

※これらのデータは公式から提供されるものではなく、個人が集めたデータからの推測なのじゃ。

「では続いて、総合ポイントが上位の作者や、書籍化・コミカライズした作者について見ていこうかのう」


「書籍化した作者さんってデータで分かるんですか?」


「いや、APIの項目には入っておらん。じゃから今回は、投稿した作品のタイトルやキーワード、あらすじなどに、『書籍化』や『コミカライズ』といった言葉が入っておる作者を、『書籍化・コミカライズの記載がある作者』として数えておる。


 『書籍化を目指しています』のような書き方まで拾ってしまうこともあるじゃろうし、逆に本になっても書いておらん作者は入らんから、あくまで大まかな目安として見るのじゃぞ。なお、ポイントや文字数は一部の怪物作者に平均が大きく引っ張られるゆえ、今回も『中央値』を主に見ていくことにするぞ」


「わかりました!」







挿絵(By みてみん)


「最初は、作者ごとの全作品の総合ポイント合計で見た『上位○%の境界』じゃ! 上位○%に入るために最低限必要なポイントを示しておるぞ。まずはノクターンから見ていこうかの。上位50%は274ptとなっておるぞ」


「上位10%だと、7,360ptも必要なんですか……」


「そうじゃ! だいたい1,000ptあれば上位3割じゃ。そして上位1%の壁は73,505ptとなっておる。ノクターンの約2.2万人の作者のうち、上位1%にあたる約220人は、これ以上のポイントを集めておるのじゃ」






挿絵(By みてみん)


「次にムーン女性向けじゃな。上位50%は362ptと、ノクターンとあまり変わらん。じゃが、上位10%の境界はなんと21,198pt、上位1%に至っては21万ptを超えておるのじゃ! ノクターンの約3倍のポイントがないと上位1割に入れんのじゃよ」


「上位1割に入るだけで2万pt以上……!」






挿絵(By みてみん)


「ムーンBLも、上位10%が約2万pt、上位1%が約16万ptと、ムーン女性向けに近い水準じゃ」


「女性向けは、どちらもポイントが高いですね……」


「そうじゃな。作品ごとに見たときも、ムーンの2サイトはポイントが入りやすかったからの。それが作者ごとの合計にも表れておるのじゃ」






挿絵(By みてみん)


「そしてミッドナイトでは、上位50%はわずか8ptじゃ。上位10%の境界でも364ptじゃぞ!」


「ミッドナイトは、だいぶ低いですね……」


「うむ、ほかのサイトなら真ん中くらいのポイントで、ミッドナイトでは上位1割に入れるのじゃ。じゃが上位1%ですら約9,400ptじゃからの。ポイントだけを目当てにするなら、ミッドナイトは向いておらんのう」


「そのようですね……」







挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


「次は、書籍化やコミカライズの記載がある作者の割合じゃ! もう一度言うておくが、これは作品の情報に『書籍化』や『コミカライズ』の言葉が書かれておる作者の割合じゃぞ。最近の作者は作品の情報に書いておることが多いが、昔の作者は書いておらんことも多いじゃろうから、正確な数字ではないと知っておくのじゃぞ」


「はい」


「書籍化の記載がある割合は、ノクターンが0.5%、ムーン女性向けが2.3%、ムーンBLが1.2%、ミッドナイトが0.1%となっておる」


「ムーン女性向けが多いんですね」


「うむ。コミカライズのほうを見ると、ノクターンが0.2%、ムーン女性向けが1.6%、ムーンBLが0.5%、ミッドナイトが0.1%じゃ。書籍化とおおむね同じ傾向で、書籍化よりコミカライズのほうが少し少なめじゃな」


「それでも夢がありますね」






挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


「では最後に、書籍化かコミカライズの記載がある作者と、記載がない作者とでは、どれほど違うのかを見てみるぞ。まずはノクターンじゃ」


「これは、どう見ればいいんですか?」


「記載がある作者と、ない作者を2つに分けて、それぞれ箱ひげ図にしたものじゃ。左のオレンジが記載あり、右の灰色が記載なしで、下の『n=』はそれぞれの作者の数じゃ。箱の横に書いてある数字が中央値じゃな。


 これを、総合ポイントの合計、本文の文字数の合計、継続期間の長さ、の3つで比べておる。中央値を見比べると、記載のある作者がどれくらい書いて、どれくらい続けておるのかが分かるのじゃ」


「はい。ええと……総合ポイントを見ると、記載なしの作者の中央値が268ptなのに、記載ありの作者の中央値は62,038pt……!?」


「うむ。最初に見た上位の境界でいえば、上位1%(73,505pt)に近い水準じゃな。記載のある作者は、このくらいのポイントを集めておることが多いようじゃ」


「すごいですね……。本文の合計も、中央値が100万文字を超えていますね」


「そのようじゃの! 文庫本にして約10冊分じゃな。そして継続期間の中央値は4.69年じゃ! それくらい長く活動しておる作者が多いようじゃな」


「記載なしの作者さんの真ん中は、継続期間がたったの0.22年――3か月足らずなのに、記載のある作者さんは、何年も続けている人が多いんですね……!」


「然り! 大きなポイントの裏には、100万文字という膨大な執筆量と、4年以上の継続が積み重なっておるのじゃよ」








挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


「続いて、ムーン女性向けも見ていくのじゃ! 見方はノクターンと同じじゃぞ」


「総合ポイントは89,316pt……! やっぱりすごいです……!」


「うむ。ムーン女性向けで記載のある作者は、中央値で約9万ptじゃ。じゃが本文の文字数のほうは約75万文字で、ノクターンより少なめじゃな。


 ノクターンは文字数が多い大長編ほどポイントが伸び続ける傾向にあるが、ムーン女性向けは文庫本1冊分にあたる10万文字あたりで物語を完結させる作品が多く、ポイントもそこで頭打ちじゃったじゃろ? ムーンでは超長編を書き続けずとも、本1冊分の長さにまとまった作品が書籍化に届きやすいのかもしれんの」


「なるほど……!」


「なお、継続期間の中央値は4.60年と、ノクターンとほとんど変わらんようじゃな」


「やっぱり、一朝一夕でプロになれるわけじゃないんですね……」







挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


「次にムーンBLじゃ。総合ポイントの中央値は92,592ptで、ムーン女性向けと同じくらいじゃな。文字数は約82万文字、継続期間は3.85年となっておる」


「継続期間が少し短いのは、なぜでしょうか……?」


「うむ。はっきりしたことは分からんが、BLは有力な活動場所がムーン以外にもいくつかあるのじゃ。もともとそちらで活動しておって、本になってからこちらにも投稿した、という作者もおるのかもしれん。といっても大した差ではないから、そこまで気にせんでよいぞ」







挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


「最後にミッドナイトじゃ。総合ポイントの中央値は18,357ptじゃ。そして文字数の合計は約127万文字、継続期間は5.30年じゃな。


 ただし、ミッドナイトで記載のある作者は、たったの6人しかおらん。箱ひげ図にするには少なすぎる数じゃから、参考程度に見るのじゃぞ」


「6人……! でも、その人たちは120万文字以上も書いて、5年以上も活動を続けているんですね……!」


「うむ。もっとも、本になったからこそ書き続けておる、という逆の向きもあるじゃろう。いずれにせよ、記載のある作者たちは、たくさん書いて、長く続けておる人が多いということじゃな」


◇


「どうじゃ小僧、商業の扉を開いた作者たちの姿は見えたか?」


「はいっ……! 書籍化やコミカライズの記載がある作者さんは、全体の1%前後の狭き門なこと……そして、記載のある作者さんたちは、75万〜130万文字ほどを書いていて、4年前後も活動を続けているっていうことに、ものすごく圧倒されました……!」


「うむ。じゃが小僧、『100万文字書けば誰でも本が出せる』とか、『本になったからポイントが伸びたのだ』とか、関係の向きを決めつけてはならんぞ」


「あ……! 『関係があること』と『原因であること』は別、ですね!」


「そうじゃ。人気が出たからこそ書き続けられた、という面もあるし、本になったあとも書き続けた結果がこの文字数なのかもしれん。それに、たくさん書いて長く続けておっても、記載のない作者も多いのじゃ。


 じゃが少なくとも、記載のある作者の多くが、何年もかけて作品を積み重ねてきたというのは確かじゃな」


「はい。続けてこその結果なんですね」


「書籍化を目指すなら、まずは書き続けることじゃな。では次回からは、作品につける『キーワード』を見ていこうぞ!」


「は、はいっ! 次回もよろしくお願いします、神様……!」

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