17話 竜の復讐
途中までしか保存できてなかったらすみません。
リドラさんのドラゴニックとブラッドの爪が打ち合う。
だが、竜装神剣ドラゴニックの持つ、神剣の力に徐々に押されてきたのかブラッドはいったん大幅に下がる。
「ほう、さすがに自前の爪では敵わぬか。神剣ということで覚醒はできないが、うまく使いこなしている」
「……」
リドラさんは殺意を込めた目でブラッドを睨み、一気に距離を詰めて一撃を食らわせようとするが――先ほどの赤い腕が、赤黒い剣を持って出現し、リドラさんが放った斬撃を弾く。
そこからは怒涛の展開だった。
目視がやっとの速さでドラゴニックを操り攻め立てるリドラさんと、自前の手に持ち替えた剣でその速力に反応しつつ赤い腕で適度に反撃を加えるブラッド。
「中々やるようだな……さすがに俺に届くほどでもなさそうだが」
ブラッドが話しかけると、2本だけしか生やしていなかった赤い腕をさらに2本追加で生やし、攻撃に転じる。
攻防一転。
リドラさんは剣で攻撃を受けたと思えば、受けきるのが難しい攻撃は竜の姿になり、鱗によってダメージを軽減する。
ブラッドの、累計6本の腕による波状攻撃を何とか受けるリドラさん。その瞬間、純白の閃光がブラッドの背中に食い込む。
「――シルバさん!?」
閃光は、リドラさんとブラッドの戦いを静観していたシルバさんの剣の刃だった。
「白刃聖剣“銀刃”です。魔の類には滅法強い」
「助太刀、助かる」
魔の類には滅法強いとの言葉は事実のようで、ほんの少し傷の治りが遅くなり、動きも若干悪くなる。これなら俺でも追いつける。
俺は全力で地を蹴り、リーゼロッテ先生からもらった魔力で魔力を探知する。明らかに特異な魔力の気配、吸血鬼と竜。
エクスカリバーを覚醒させるが――《始まりの覚醒:エクスカリバー》ではない。これまでとは違い、竜特有の魔力を感じる。
「《竜星の覚醒:エクスカリバー》」
始まりの覚醒に加え、魔力攻撃に対する耐性が高まる特殊能力がある。魔力探知で見る限り、赤い腕は魔力を含む攻撃なようなので、この覚醒体は効果が抜群だ。
「王龍剣術【王龍突】」
今回、俺は主力ではなく、陽動。とどめは復讐をするためにリドラさんが刺す。
俺はブラッドにとどめを刺すまでの大ダメージを与える必要はなく、ほんの少しダメージを与えて気を引けばそれだけで十分だ。
果たして、ブラッドの注意がほんの一瞬だけ俺に向き、動きが少々鈍くなる。
「里の恨み、食らえ!」
リドラさんの渾身の一撃が、ブラッドの肉体を両断する。ブラッドは、目を見張りながら、最後の抵抗とばかりに赤い腕を大量に生やし、戦闘に参加していたリドラさん、シルバさん、俺に攻撃を加える。
リドラさんはそれを察知して竜になり、鱗で魔力を弾く。シルバさんはうまくレイピアを扱い、受け流す。俺は竜星の覚醒の力で魔力攻撃を軽減する。
今度こそ、ブラッドが俺たちに与えた影響はやっとなくなった。
「……ふう」
「自己紹介をさせてもらう。我はリドラ。竜人族、次期族長だ」
リドラさんが自己紹介をする。そこで、まずは代表するかのようにリーゼロッテ先生が返答する。
「どうも、私はリーゼロッテ・ムーンセリアと申します。一応、アラナンド神国の上位貴族ではあります」
それに続き、皆が自己紹介を終える。ちなみに、リドラさんが最も驚いたのはラファエルさんとアリアの紹介の際。大国の王の子が2人もこんな辺境にそろっているところだろう。




