延暦寺焼き討ち
姉川の合戦で、浅井、朝倉の連合軍に勝利し、
浅井、朝倉の戦力を削ぎ落としたのもつかの間、今度は比叡山延暦寺の僧兵たちが、信長に対して反旗を翻した。
比叡山延暦寺は、現在の滋賀県大津市と京都府の県境あたりの、広大な土地を境内としている。
最澄が開いたことで知られ、
天台宗の総本山でもあり、『日本仏教の母山』とまで呼ばれる、『全ての人々に救いを授ける』という教えを説く、
まさに由緒正しき寺院であった。
しかし、この時代には、打ち続く戦乱によって、すっかり堕落しきっていた。
氏郷「比叡山延暦寺を攻めることは、比叡山延暦寺の格式を貶めることになりはしないでしょうか?」
信長「何を言う。比叡山延暦寺の格式を貶めているのは、あの者たち自身じゃ。
僧でありながら、修行もせず、戦の準備など、何事か。」
延暦寺は、日野からも近い。せっかくだから、様子を見に行くため、お忍びで延暦寺に向かう。偵察も兼ねて。
そこは、ちょっとした町のようになっていた。戦に追われ、行くあての無い者たちのたまり場になっていた。
寺の中から、僧たちの大声が聞こえる。
「ウハハハハ!ういやつ、ういやつ!酒を持て!」
ろくに修行もせず、肉を喰らい、女を集めては、酒盛りにうつつをぬかす。
これが、延暦寺の僧の姿なのか?
正体がバレないうちに、素性を悟られないうちに、そそくさとその場を立ち去った。
このことを、信長様に伝えねば。
「と、いうことです。信長様。」
「で、あるか。ならば事は早い。」
比叡山延暦寺を、攻める決意を固めた。
延暦寺の焼き討ちというと、女や子供までも容赦なく殺したという、負のイメージがあるが、むしろ、腐った坊主どもを一掃し、結果的に後の延暦寺再建につながった、と見るのが、自分なりの見解だ。
これで、この見解の通りに行くか。
なお、女たちと子供たちは事前に避難させ、残るは僧と、僧兵と、金で雇われたと思われる傭兵だけだ。
「こやつらを皆殺しにしろ!火を放て!」
延暦寺の建物に火が放たれた。




