金ヶ崎の退き口
時は、元亀元年【1570年】の4月…。
金ヶ崎の退き口は、戦国時代でも屈指の、退却劇とされている。
義父、信長と、足利義昭との関係が悪化、またもや戦の気配が…!
義昭「おのれ信長め!こうなれば、甲斐の武田信玄、越後の上杉謙信、越前の朝倉義景らに書状を送り、信長討伐を命じるぞ!」
このことを早速、義父、信長に報告しに行った。
俺には、戦国時代の出来事なら、いつ、どこで、何が起こるか、年表を見るだけで、全て頭の中に入っている。
だから、事前に言い当てることもできる。
信長「義昭め。そのようなことを…。」
それとともに、金ヶ崎城を攻略した後に、浅井長政が裏切り、浅井と朝倉で織田を挟み撃ちにする、袋のねずみにされる、という趣旨の話をしてみた。いわば、事前忠告というやつだ。
信長「何じゃと!?浅井が裏切り、我らは挟み撃ちにされ、袋のねずみにされるじゃと!?
お主は、予言者なのか!?
あいにくだが、わしはそのような予言など信じぬ!とはいえ、事前忠告、ありがたく聞いておこう。」
そして、金ヶ崎城へ向けて出陣。
俺は、ツバメの尾のような形をした黒い、燕尾形兜という兜を被り、出立する。この兜は、後に南部家に伝わり、またの名を、鯰尾兜とも呼ばれるようになる。
そして、予感は的中してしまう。
浅井長政が、朝倉義景に寝返り、金ヶ崎城を挟み撃ちにするという。
お市様が、義父に送ってきたのは、義父にとっては、意外なものだった。
それも、事前に伝えておいた。
「まもなく、お市様より、両端を縛った小豆の袋が送られてくるはずです。」
そして、これも本当に、その通りになった。
「申し上げます!お市様より、両端を縛った小豆の袋が送られてきました。」
信長「何!?本当に送られてきたのか!?
すると、我らは今まさに、袋のねずみということなのか…?」
信長を逃がすための作戦が練られることになった。




