第23話 契約書
温泉旅行から脱出して、数日経過する。
所持金は2億1000万になり、元の世界に帰るとかどうでもよくなっていた。
ステータス画面も2億1000万マネーと表示ある。
遊んで暮らせる額あるから、この異世界で逃げながら暮らせばいいやという気持ちだ。
ある日、ステータス画面をのぞいたら変化に気づく。
「え、0マネー?」
2億1000万が0になっていた。意味がわからない。
一度に全額使った記憶なんてないよ。
あることを思い出す。
ギュウドンが契約書を用意したとき、エスティーヌが気になる発言していた。
「この小さく書かれている、ギュウドンの資産にな…」
「そこは気にする必要ない」
エスティーヌの喋ってる途中で、ギュウドンが止めた会話だ。
小さく書いたギュウドンの資産に?
まさか、後日に所持金がギュウドンの資産に移動するような悪質な内容が書かれてたのか?
契約書は4人共用の1枚にみんなサインした。
ギュウドンが契約書を持っている。
エスティーヌやカリンも騙されて、0マネーになっているかもしれない。
ステータス画面も紙切れ1枚の了承で、お金を移動させるなよ。ふざけんな。
契約書の小さく書れた内容はわからないが、それしか思いあたることがない。
僕はギュウドンに騙されたんだ。
1周目ではミミサイコーに騙されて0マネー。今回もか。
ミミサイコーが魔王だったから、金取る奴はきっと魔王だ。ギュウドンが魔王ということだな?
生活が苦しい。0マネーになると毎回つらいよ。
1周目でもそうだが、大金が無くなったあとは生活の質を下げるのに、ものすごくストレスだ。
元の世界に帰りたい。
電子マネーみたいなシステムに振り回されて疲れた。
お金ないんだったら元の世界に帰りたいよ。
ある日、お城周辺が魔界のような雰囲気にかわった。禍々しい。
1周目でも魔王が城を乗っ取ったな。
今回もか?
転移者の生き残りは4人。
僕とエスティーヌとギュウドンとカリンだ。
誰かが魔王で、倒せば帰れるのか?
ギュウドンも居るかもしれない。騙されたお金を取り戻したい。
「行くか」
一文無しの僕は、このまま生きてても死にそうなので、覚悟を決めて城に向かうことにした。
城下町の入口には、なんとエスティーヌが待っていた。
「ドーダロさん、ようやく2人っきりになれましたね。私は確認したいことが待っていました」
待っていたっていつからだ?
僕がここに来る保証はなかったぞ。
いつ何時になるかもわからない僕を待っていたのか。
ギュウドンの【探偵】と繋がってて、来るタイミングを知ってた可能性もあるが違う気がする。
確認したいことか。何だろう?
温泉のときに髪を乾かしてもらったが、2人っきりではなかったな。
2周目で2人だけなのは初めてか。
「この異世界は2回目ですか?この禍々しい王国を見るのは2回目ですか?」
この質問はビックリだ。
まさかエスティーヌも前回の記憶があるということか?
僕は、ハイと答えた。
エスティーヌは1周目の記憶を持っていて、知らないふりして生きてきたみたいだ。
僕と一緒に生還した2人が、記憶を所持していたということになる。
エスティーヌも2回目でつらい生き方したのだろう。
「一緒に行きましょう。魔王を倒して元の世界に。また帰りましょう」
エスティーヌは優しかった。ギュウドンかカリンがこの先にいて魔王かもしれない。
エスティーヌが魔王の可能性も残ってる。
一緒に行くことにはしたが、信じていいのか迷う。
【転移者状況】
【男性】
ドーダロ 生存
(エスケープ→スナイパー)
キュウタ 倒された
(スナイパー→トラップ)
スタンファイブ 倒された
(二刀流→催眠)
ギュウドン 生存
(トラップ→探偵)
ソポス 倒された
(1周目不在→探偵)
【女性】
カリン 生存
(催眠→エスケープ)
エスティーヌ 生存
(バリア→風)
ミミサイコー 倒された
(風→二刀流)
アイウエオ 倒された
(探偵→バリア)
残り4人
転波乱(てんはらん/Tenharan)とタイトル略してます。
周回ありサスペンスありの異世界デスゲーム作品です。完結まで構成を用意してから投稿を開始しました!
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※本作は「カクヨム」にも掲載しています。




