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買える土地
黒崎は。
朝から。
滋賀の地図を見ていた。
工場。
道路。
電力。
水。
物流。
住宅。
そして。
自分が買った土地。
赤い印が。
地図のあちこちにある。
黒崎は。
証券口座を開いた。
東方エネルギー。
それだけを残す。
他の株は。
すべて売った。
売った金は。
不動産へ。
現金も。
不動産へ。
東方エネルギー以外は。
ほとんど。
土地に変えた。
「……これでいい」
黒崎は。
そう呟いた。
その頃。
東京。
政府の会議室では。
別の話が進んでいた。
「候補地は?」
「現在は、こちらが最有力です」
一枚の資料が。
机に置かれる。
滋賀ではない。
別の地域だった。
「条件は?」
「問題ありません」
「では、ここで進める」
「はい」
話は。
ほぼ決まりかけていた。
しかし。
その日の夜。
一本の電話が入った。
「……問題が発生しました」
「何だ?」
「それが……」
担当者が。
言葉を濁す。
「確認が必要です」
「計画に影響するのか?」
「……分かりません」
会議室が。
静かになった。




