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歌集 かるがもの横断歩道を渡るとき  作者: 天野幸道


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寒暖計

寒暖計いつの間にかついて来た

 七十年間家族と引っ越し


 2026年抒情文芸春季号入選


どの家にも大事なものではないけれど、随分前から使っているものがあります。福澤諭吉の「福翁自伝」にも小倉藩時代から家にあった飯茶碗、今では筆洗いに使っているという記事がありました。福翁はどの家にもそういう家についていくものがある、と書いておりました。

 寒暖計は絵日記で毎日の温度を記録するのに見ていたものです。今でも覚えているのは、東京での夏は30度を超える日は5日間くらいでした。

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