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歌集 かるがもの横断歩道を渡るとき  作者: 天野幸道


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22/24

蕗の薹

冬過ぎて春来にけらし蕗の薹

 衣つけては天ぷらにする


自粛中ひねもすのたりのたりかな

 記憶の中へタイムトラベル


2021年抒情文芸夏季号 特選 小島ゆかり


 この時は2作特選になりました。初めて狂歌を投稿しそれを短歌の本歌取りとして採用してくださいました。

しかも選評のトップに掲げていただき、タイトルも「衣つけては」でもう感激してしまいました。

 以前も書きましたが、江戸の狂歌はほとんどが本歌取りです。残念ながら現代には狂歌はあまり流行っていません。短歌会はあっても狂歌会を見つけるのが難しいです。

 NHK大河ドラマべらぼうでは狂歌が良く出てきました、その頃の江戸の人々は町人、農民に至るまで文学の素養があったのかと思うと、日本の文化の高さに感心してしまいます。決して下品なものではなかったのです。

 もちろん私にはそんな素養は本当に無いのですが、子供の頃の少年雑誌には「滑稽和歌」と言う投稿欄があったのを覚えています。そうした洒落た言葉遊びは今のようなとげとげしい時代に必要なんじゃないかと、また偉そうに考えてしまいます。




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