蜂の仔
蜂の仔を得意に食べしあんちゃんは
喜寿を間近に庭の手入れす
2022年抒情文芸春季号佳作 選者 小島ゆかり
幼い頃近所の元気のいいお兄さん。あの頃は全ガキ連とでもいいますか、幼い子供から年長で小学校6年生くらいまでの子供の集団がいつも一緒に遊んでいました。年上の子が年下の子の面倒を見るのが当たり前で、悪いことをすると一番年上の子が怒られる、幼い子は遊びで失敗しても罰がない、お味噌と呼ばれていました。案外民主的で自主的な集団、大人は口を出しません。
竹藪に入り探検ごっこしたり、蜂の仔を取ったり。蜂の巣を見つけるとまずみんな隠れ場所を探します、元気のいい子が長い竹の棒で蜂の巣を落とすと一斉にみんな隠れます。「もういいぞ」という声がしたら、蜂の巣に近づき蜂の巣を向くのです。中に幼虫がいると、生で飲み込むのです。残念ながら私は勇気がなかったです、最年少でしたからね。
あれからどのくらいの時が経ったのでしょうか、故郷を訪ねたとき威勢のいいあんちゃんの家を訪ねてみました。お年寄りが庭の手入れをしていました、ああ、あれがあんちゃんか、そう思ったときの歌です。
今では貴重な体験をした幼少年時代、そして時が経ち失ったものも多くなった今、それが人生とは言えさびしさも感じます。




