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リメンバー、スワーム

防御魔法を貫かれたヘルマンは咄嗟のアイデアで魔法同士を衝突させ、魔力を分散…威力を落とし、機械部面に当てることで即死を免れた。

「まずい!爆発するのか、それとも魔力暴走かッ!?」

ケミカライトの液体は緑色から、赤へと変貌してヘルマンに死のサインを突きつけた。

「まだかッ!やれていない!?」

直撃コースを神技で防いだヘルマンにニックは驚いた。

「まだ飛べる!落ちるぞ!!!」

ヘルマンは降下を開始、ニックを置き去りにした。

「逃がすかものか。」

ニックは不安定なそのヘルマンのケミカライトを見て、思い出した。


『母さん…!!!リチャード、チェイミー、アルドべ?』

『ニック、アナタだけ!アナタだけ!!!アナタだけ!!!!!!!!!」

「やめろ、俺は、俺はもう…わすれるんだ。真似事がッ!!!」


本来なら死んでいる時間なのにヘルマンは生きていた。その時間でヘルマンはあるスイッチを押した。

「不本意だが…負けは認める!また会おう、コルクマン、テロには屈しないッ!」

 地上ではミサイル班が既に待機していた。パーツを全てパージし、ヘルマンは戦線を離脱した。小型のケミカライトの液体が入った瓶を持って。

 合図を受けて、地上班が空に向け、空中性特化ミサイル《スワーム》を信号地点へと発射した。

正気を取り戻したニックは自分への複数の脅威が迫っていることに気がついた。

「ヘルマンかッ?いや、ミサイル!」

防御魔法と攻撃魔法を同時に展開するというニックの体にとって、魔法使いにとって禁忌を犯した。

ミサイルを受けつつ、地上への、特に司令塔への攻撃を激化させた。

「想定以上に数が多いかッ!」

心身の疲れもあって、ニックはその場から撤退した。

第一波の攻撃から一時間後のことだった。

─────────────────────────


「いやぁ、それにしても無事で何よりです。それと何ですが…」

「ん、何だ?」

管理室から見事に回避していたノルマに、ファクトは運命を感じていた。

「空軍司令が先ほどの攻撃で亡くなられました。」

「!?今日もいたのか…」

「はい…」

「馬鹿なやつだ、ここで駄目を出すとは…な。」

「スワームは敵には命中しなかったものの、ヘルマン少尉のデータからおもしろい事がわかるはずです。」

「すぐに回収、解析を始めろ。空軍には司令の死は隠匿しておけ。」

「なぜです?」

「威厳てのが崩れる瞬間を見たいからな。明日に連絡しろ、私も立ち会う。」

「了解です。」

ファクトは今の軍上層がどれだけやる気がないのかをしっかり理解していたので、密告などは一切しなかった。



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