第542話 アマテラス、またまた登場
大変遅くなりました。
そして、今回はいつもより短めの話になります。
「はじめまして、私は天照大神。異世界『地球』の神の1柱にして『太陽』を司る女神よ」
と、フランクとケネスに向かってそう自己紹介した、春風や歩夢達の故郷「地球」の神にして日本神話の最高神である天照大神、以下、アマテラス。
そんな彼女の自己紹介を聞いて、
「「「「「えええええええっ!?」」」」」
と、歩夢、美羽、鉄雄、恵樹、詩織がギョッと目を大きく見開きながら、驚きに満ちたこえをあげたので、
「ちょ! どうしたの歩夢ちゃん達ぃ!?」
その声を聞いたキャロラインも、ギョッと目を大きく見開きながら、歩夢達に向かって尋ねた。
因みに、キャロラインだけでなくイヴリーヌをはじめとした周囲の人達も、皆、大きく目を見開いていた。
それはさておき、キャロラインの質問に対して、
「あ、『天照大神』って……」
と、美羽がガタガタと全身を震わせながら、これまた震えた声でそう口を開くと、
「こ、この世界風に、説明しますと、ハルッちと俺ら『勇者』の故郷『地球』、もっと言えば、お、俺らの祖国『日本』の神々の頂点に立つ、存在です」
美羽に続くように、恵樹もガタガタと全身を震わせながら、これまた震えた声でそう説明したので、
「な、なんと!? そ、そんな凄い神様なのか!?」
その説明を聞いたヘクターが、目を大きく見開きながら驚いた。
そして、そんなヘクターの傍で、
「そ……そのようなお方が、春風様の左腕から出てきたということは……」
と、イヴリーヌが顔を真っ青にしながら口を開くと、
「ええ。これはもう、春風ちゃんが『異世界の神の使徒』で間違いないようね」
と、キャロラインはタラリと汗を流しながらも、どうにか冷静を装いながらイヴリーヌに続いた。
そんな彼女達の声が聞こえたのか、
「ふふ……」
と、アマテラスは不敵に笑うと、クルッと回って春風の方を向いて、
「春風君……」
と声をかけたので、それに春風が、
「? はい、なんでしょうか?」
と返事すると、アマテラスはスッと春風のすぐ傍まで近づいて……。
ーーガバッ!
「っ!?」
『ちょ……!?』
なんと、いきなり優しく抱き締めてきたので、突然のことに抱き締められた春風だけじゃなく、レナや歩夢ら周囲の人達までもがギョッと驚いていると、
「無事でよかった。本当に」
と、驚く彼らを無視して、アマテラスは優しく春風の頭を撫でながら、これまた優しい口調でそう言ったので、その言葉に春風はハッとなったかのように目を見開くと、
「……俺1人では無理でした。オーディン様やグラシアさんがいてくれなかったら、俺は今頃この世から消滅していましたから」
と、今にも泣き出しそうなくらい震えた声で返事して、
「大変お見苦しいところをお見せしてしまって、申し訳ありませんでした。報いがありましたら、後で必ず受けます」
最後に謝罪しながらそう付け加えた。
その言葉を聞いて、アマテラスは「あらあら……」と意外なもの見るかのようにポカンとした表情を浮かべると、
「ふふふ。もう、そんなに気にすることないのに」
と、呆れた感じで笑いながら言った。
その後、
「さてと……」
と、アマテラスは気持ちを切り替えるかのようにそう口を開くと、スッと春風から離れて、最後に再び春風の頭を優しく撫でた後、タッタッタと軽い足取りで今度は歩夢達に近づいた。
その姿を見て、歩夢達やイヴリーヌらエルード人勢が「え? え?」と戸惑っていると、
「あーちょっとごめんね」
とアマテラスはそう言って、ヘクターや騎士達に支えられていた歩夢、美羽、鉄雄、恵樹、詩織の5人を彼らから離すと、
「えい」
ーーガバッ!
なんと、今度は歩夢達5人全員を強引に抱き寄せたので、
「「わぁあああああああ!」」
「「「きゃあああああああ!」」」
まさかの「神様からの抱擁」に、歩夢達は目を大きく見開きながら絶叫した。
「「「「「わあー! わあーっ!」」」」」
と、アマテラスの腕の中(?)で悲鳴をあげながらジタバタと踠く歩夢達だったが、
「こらこら、暴れないの」
と、アマテラスは特に気にすることなく優しい口調でそう言ったので、その言葉に歩夢達は「う……あ……」と少しずつ大人しくなると、
「うん、いい子いい子……」
と、アマテラスは笑顔でそう言って、
「あなた達も無事でよかった。ごめんね、あの日、『ルール無視の異世界召喚』から助けられなくて……」
最後に歩夢達の無事を喜んだ後、勇者召喚……否、「ルール無視の異世界召喚」から助けられなかったことを謝罪した。
すると、
「ま、待ってください! 今のはどういう……!?」
と、アマテラスの謝罪を聞いたイヴリーヌが、「どういう意味なのか?」と尋ねようとしたが……。
ーーギロリ。
「ひぃ!」
それを遮るかのように、アマテラスは無言でイヴリーヌを睨み、その視線を受けたイヴリーヌは小さく悲鳴をあげると、ただでさえ真っ青な顔を更に真っ青にしながらその場にへたり込んだ。
アマテラスはそれを確認すると、
「ふん」
と鼻を鳴らして、
「さーてと……」
と、ニコッとした後、春風の時と同じように歩夢達の頭を優しく撫でた。
そして、
「神としても、色々とツッコミを入れたいんだけど、まずは……」
と、アマテラスは姿勢を正しながらそう口を開くと、
「おい。フランク・ガルシアに、ケネス・ランドルフ」
と、ギロリとフランクとケネスを睨みつけながら、恐ろしく低い口調でそう言った。
突然雰囲気が変わったアマテラスに、フランクとケネスは勿論、春風や歩夢達までもがビビっていると、
「お前ら、よくも地球の子達をいじめてくれたなぁおい……」
と、アマテラスは恐ろしく低い口調のまま、フランクとケネスを睨みながら言い、そのあまりの雰囲気に、
『ひえええええええっ!』
何故か彼らではなく、春風や歩夢達、そしてレナやヘリアテス、ループスが悲鳴をあげた。因みに、
「……」
イヴリーヌはというと、その場にへたり込んだまま、白目をむいて失神していた。
謝罪)
大変申し訳ありませんでした。この話の流れを考えるのにかなり手こずってしまい、結果予定よりも大幅に遅れた投稿となってしまいました。
読者の皆様、本当にすみません。




