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ユニーク賢者物語  作者: ハヤテ
第10章 断罪官の逆襲

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第528話 「神」オーディンの戦い?

 今回はいつもより短めの話になります。


 「我が名は『地球の神』が1柱、オーディン! 『神』の行く手を阻む不届き者達よ、この我が愛槍『グングニル』のさびになりたくなければ、武器を捨てて即刻消え失せるがいい!」


 と、目の間にいる3体の人型の光に向かってそう言い放ったオーディン。その手には自身の武器である槍「グングニル」が握られていて、その槍を構える姿を見て、


 (す、凄い気迫を感じる。これが、春風様が契約したという神様……)


 と、グラシアは緊張のあまり表情だけでなく全身までも強張らせていた。


 しかし、そんなグラシアに向かって、


 「グラシアさん。ちょっと危ないですから、下がっててくださいね」


 と、オーディンが優しくそう言ってきたので、


 「ふえ!? は、はい! わかりました!」


 そんなオーディンの言葉に、グラシアはビクッとしながらも、彼の言葉に従ってその場から下がった。


 一方、グングニルを構えたオーディンを前にした3体の人型の光達はというと、先程のオーディンの名乗りを聞いたにも関わらずそれぞれ構えを解くことなく、寧ろ先程以上にそれぞれ刀を握る力を強くしていった。それと同時に、真紅の刀身が更に赤く染まっていき、何処か禍々しい雰囲気を纏っていた。


 そんな人型の光達を前に、オーディンはというと、


 (ふーん。結構強めに言ったんだけど全くビビる様子はなし、か……)


 と、ジッと人型の光達を見つめながら冷静に分析していた。


 すると、


 「……」


 1体の人型の光が、オーディンに向かって突撃してきたので、


 (む、動くか!)


 と、オーディンは心の中で呟きながら、静かにグングニルを構え直した。


 先に動いた人型の光が、手に持っている刀を振り上げながら突撃する。


 そして、オーディンの間合いに入った次の瞬間、


 「ふっ!」


 オーディンは素早く相手の懐に飛び込むと、手にしたグングニルで先に動いた人型の光の胸を貫いた。


 それを見て、


 「や、やりました!」


 と、パァッと表情を明るくしたグラシア。


 だが、


 「っ!」


 いつの間にかオーディンの左右に移動していた残り2体の人型の光が、オーディンに刀を振り下ろそうとしていたので、


 「オーディン様ぁ!」


 と、グラシアは悲鳴をあげた。


 しかし、


 「問題ないよ」


 と、オーディンはニヤッと不敵な笑みを浮かべると、グングニルを握り直して、


 「はぁ!」


 最初に動いた人型の光諸共、それをブンッと力いっぱい振って、残り2体の人型の光を薙ぎ払った。


 その瞬間、残り2体の人型の光は、赤い光の粒子となって消えて、最初に動いた人型の光はというと、グングニル振るった瞬間、スポンッとグングニルにから離れて、その後残りの2体と同じように赤い光の粒子となって消えた。


 「ま、ざっとこんなもんかな」


 と、襲ってきた3体の人型の光を倒したオーディンはそう言うと、「ふー」とわざとらしく右腕で額の汗を拭う仕草をした。


 その様子を見て、


 「す、凄いですオーディン様」


 と、グラシアは目をキラキラと輝かせながら、オーディンの傍に寄ろうとすると、


 「っ!」


 とオーディンは何かに気付いたかのようにハッとなると、無言で右手を上げてグラシアに「待った」をかけたので、それにグラシアは「え?」と声をもらしながらその場で止まると、


 「……来(・)た(・)か(・)」


 なんと、オーディンとグラシアの目の前に、新たな人型の光が現れたのだ。それも、数えるだけでも10数体いて、先程の3体と同じ背丈や体格はそれぞれ異なるが、ただ1つ共通しているのは、全員その手に真っ赤な刀身を持つ刀を握っていたのだ。


 そんな数多くの人型の光を前に、


 「こ、これは、一体……?」


 と、戸惑うグラシアを他所に、


 「うーん、これは多分後(・)か(・)ら(・)ど(・)ん(・)ど(・)ん(・)増(・)え(・)て(・)い(・)く(・)パ(・)タ(・)ー(・)ン(・)かな?」


 と、オーディンは再び冷静に分析すると、


 『……』


 多数の人型の光達が、それぞれ刀をグッと握り締めながら、オーディン達に突撃してきたので、


 「はわわ! お、オーディン様ぁ……!」


 と、グラシアは激しく狼狽したが、


 「下がっててグラシアさん」


 そんなグラシアに向かって、オーディンは優しくそう言うと、再び両手でグッとグングニルを握り、ゆっくりと目を閉じた。


 すると、グングニルが「風」を纏い始めたので、


 「お、オーディン様! これは……!」


 とそれを見たグラシアが驚いていると、


 「まぁ見ててよ」


 と、オーディンはそう言って、


 「はぁあああああっ!」


 と叫びながら、その「風」を纏わせたグングニルを力いっぱい横に振った。


 すると、グングニルが纏っていた「風」がグングニルから離れて、それはやがて大きな竜巻きとなった。


 しかし、その大きな竜巻きを前にしても、大勢の人型の光達は突撃するのをやめなかった。


 それ故に、全員グングニルから放たれた竜巻きに巻き込まれていき、その後竜巻きから離れてボトボトと下に落ちると、最後は全員、赤い光の粒子となって消えた。


 それを見て、


 「こ、これで……今度こそ、終わったのですか?」


 と、グラシアが心配そうにオーディンに質問したので、


 「うん。新たに生まれてくる気配はないし、今度こそ今ので最後だと思う」


 その質問に対して、オーディンはコクリと頷きながら答えると、


 「よ、よかったぁ」


 その答えにグラシアが「ホッ」と胸を撫で下ろして、その場に崩れ落ちそうになったが、


 (はっ! いけません!)


 すぐにそう考えて、なんとか崩れ落ちそうになるのを防いだ。


 その後、


 「オーディン様、本当に今の連中は何者なのでしょうか?」


 と、グラシアが恐る恐るオーディンに向かって尋ねると、


 「うーん……」


 とオーディンは深く考え込んだ後、


 「いるのはわかってるから、出てきなよ」


 と、何もない空間に向かってそう言い出したので、


 「お、オーディン様!?」


 そんなオーディンにグラシアが驚いた次の瞬間、そんな彼らの前に、1つの赤(・)い(・)人(・)影(・)が現れた。


 


 


 

 


 


 


 

 

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