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ユニーク賢者物語(修正版)  作者: ハヤテ
第9章 「勇者」達との新生活

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第425話 勇者達と「お仕事」・18

 今回は、いつもより短めの内容になります。


 「……いつから気付いてた?」


 合体パープル・スライムを倒した直後、春風(とグラシア)の現れた、複数人の武装した男女。


 その中の1人である男性の質問に対して、


 「うーん、質問を質問で返すようで申し訳ありませんが……『最初から気付いてた』って言ったら、信じますか?」


 と、春風が尋ね返すように首を傾げながらそう答えると、男女は誰1人笑うことなく、


 「……どうやら冗談を言ってるわけではないようだな」


 と、男性は真剣な表情でそう言った。


 その瞬間、春風達がいるその場が緊張に包まれて、彼らの間をヒュウッと風が吹き抜けると、


 「ふぅ……」


 と、春風はひと息入れながら、地面に落ちてる5つのパープル・スライムの核を1つを右手で拾い上げて、


 「貴方達が欲しいのは、こいつですか?」


 と、男女に見せびらかしながらそう尋ねると、男性はコクリと頷いて、


 「理解が早くて助かる。大人しくその核を全て渡してもらおうか」


 と、春風に向かって「よこせ」と言わんばかりに右手を差し出しながらそう答えたので、


 「『嫌だ』……と言ったら?」


 と、春風は男性にむかって、今度は恐ろしく低い声でそう尋ねると、


 「悪いが、少々()()()をみてもらう」


 と、男性も春風と同じように恐ろしく低い声で脅すようにそう答え、彼に続くように、他の男女がそれぞれ武器を構えようとした。


 その瞬間、その場が更なる緊張に包まれ出して、


 (は、春風様……)


 と、マジスマ内のグラシアがオロオロしていると、


 「ひー、ふー、みー……」


 と、春風は落ち着いた表情で目を動かしながら、目の前にいる男女の人数を数え出した。


 そして、


 「ふーん。全部で7人か……」


 と、春風はそう呟くと、「はぁ」と溜め息を吐いて、


 「あのぉすみませんが、俺みたいな最近『ハンター』になったばかりの()()に、ちょっと多人数じゃないんですかねぇ?」


 と、「勘弁してくださいよ」と言わんばかりの表情でそう尋ねると、


 「ふっ。そのセリフ、とてもパープル・スライムを単独で討伐するような実力者が言うものじゃないな」


 と、男性は鼻で笑いながらそう答え、


 「いや、パープル・スライムだけじゃない。サーベル・ハウンドやベルセルク・ビートルを相手に見事な戦いをしていたな」


 と、最後にそう付け加えると、


 (あぁ、やっぱさっきまで戦い見られてたか……)


 と、春風は心の中でそう呟いた後、


 「はぁあ……」


 と、深い溜め息を吐いた。


 その後、


 「さぁて、つまらないお喋りはここまでにして、そろそろそいつを渡してもらう。お前だって、こんなところで無駄な怪我など負いたくはないだろう?」


 と、男性が真剣な表情でそう脅してきたので、それに対して、


 「ははは。確かに、俺だって痛い思いするのなんてごめんですし、だからといって貴方がたを相手に勝てる自信なんてありませんよ」


 と、春風は自嘲気味に笑いながらそう返事して、それを聞いた男性再び「ふっ」と鼻で笑ったが、


 「で、す、が。だからといって苦労して手に入れたものを、『はいそうですか』とそう簡単に渡すわけにはいかないんですよねぇ」


 と、春風はギロリと男性を含めた7人の男女を睨みながらそう言い、それを聞いた男女6人は春風から()()を感じたのか、皆、ビクッと震え上がって顔を真っ青にし、残された男性はというと、表情こそ真剣なままではあるが、明らかに春風の雰囲気に気圧されているのか、ダラダラと汗を流していた。


 しかし、男性はそれでも1歩も引くことなく、


 「ではどうする? このまま我々を相手にするつもりか?」


 と、春風を睨みながらそう尋ねると、春風はまた「ははは」と笑って、


 「そんなの、『答え』は1つじゃないですか」


 と、不敵な笑みを浮かべながらそう言ったので、その言葉に男性が「そうか」と身構えようとすると、


 「ふふ……」


 と、春風は小さくそう笑った後、何故かビシッとポーズをとって、右手持ってたパープル・スライムの核を左手に持ち替えると、男性に向かって空いた右手を差し出して、


 「この核、幾らで買いますか? なんでしたら、『物々交換』でもいいですよ。あぁその場合は、この核と同じくらいの価値あるものに限りますね。あ、もしもなければ、今ここで『誓約書』を買いて、後で支払うって手も……」


 と、ニヤリと楽しそうな笑みを浮かべながらそう言ったが、


 「あ! 今この場は駄目だ、キャロライン皇妃様に同席してもらわないと……」


 と、「いっけね!」と言わんばかり表情でハッとしながらそう付け加えた。


 そんな春風の態度と言葉に、6人の男女は唖然とする中、男性はというと、


 「ふ。まさかこの状況で『交渉』とはな……」


 未だに真剣な表情のままそう呟き、その後すぐに「うーん」と考え込む春風の方へと歩き出したので、それを見た春風は「ん?」と首を傾げると、「ふむ……」と小さく呟いて、残りの4つの核を拾い上げた後、それを抱えて真剣な表情で男性に近づいた。


 そして、春風と男性が目の前まで近づき、6人の男女がゴクリと唾を飲んで見守る中、


 「「っ」」


 春風と男性は同時に右手を上げると……ガシッと()()をした。


 その後、その場をまたヒュウッと風が吹き抜けると、


 「中々素晴らしい戦い振りだったよ、()()()


 と、男性は先ほどまでとは違って優しそうな笑みを浮かべながらそう言い、そんな男性に対して、


 「ありがとうございます、えっと……()()()()()()


 と、春風も穏やかな笑みを浮かべながらそう返事した。


 



 

 


 

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