表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユニーク賢者物語(修正版)  作者: ハヤテ
第9章 「勇者」達との新生活

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

432/469

第423話 勇者達と「お仕事」・16

 本日2本目の投稿です。


 そして、いつもより短めの話になります。


 「さぁ来いパープル・スライム。お前を倒して、俺はみんなのところに戻る!」


 と、目の前にいる合体して大きくなったパープル・スライム……以下、合体パープル・スライムに向かってそう言った春風。


 その手には青い刀身を持つ一振りの剣へと変化した夜羽が握られていて、その切先は今まさに、合体パープル・スライムに向けられていた。


 一方、合体パープル・スライムも、春風の言葉を受けて、全身で警戒心をあらわにしていた。何故なら、最初に春風と戦った1匹が、春風の戦いぶりを見て、


 (こいつは危険な存在だ! 油断すれば、こちらがやられる!)


 と感じ、それが今自分と合体している他の4匹にも伝わって、その為に皆、目の前にいる春風を「全力で倒すべき対象」と認識したからだ。


 睨み合う春風と合体パープル・スライム。


 そんな彼らの間を、ヒュウッと風が吹き抜けた瞬間……。


 ーーバシュン!


 先に動いたのは、合体パープル・スライムだった。


 合体パープル・スライムは、春風に向かって紫色の水の刃を放つ。合体して5匹ぶんパワーが上がっているのか、その大きさとスピードは合体前以上で、春風が避けたとしてもその勢いは止まることはないだろう。


 しかし、そんな合体パープル・スライムの攻撃を前にしても、春風は一切動じることなく、冷静な表情のまま、青い剣となった夜羽を握る力をグッと強くすると、それを大きく振りかぶって、


 「ふっ!」


 目の前まで飛んできた紫色の水の刃目掛けて、力いっぱい振り下ろした。


 ぶつかる2つの刃。その衝撃は荒まじく、


 (く! き、気を抜けばこっちが危ない!)


 と、そう感じた春風は、それでもどうにかその場に踏ん張ると、


 「『アクセラレート』! 『ヒートアップ』! 『プロテクション』!」


 と、自身に風、炎、土属性の強化魔術を自身にかけた。


 その瞬間、春風の全身が、緑、赤、オレンジ色の光に包まれて、


 (よし、力が漲ってきたぞぉ!)


 と、春風はそう感じると、


 「ふんぬおおおおお!」


 と、夜羽を振り下ろす力を強くした。


 その瞬間、


 「おりゃあああああ!」


 春風は、合体パープル・スライムの攻撃を打ち返すことに成功した。


 紫色の水の刃が、合体パープル・スライムの目の前の地面に落ちる。


 ジュワジュワと音を立てながら黒く染まる地面を見て、合体パープル・スライムはピキッとなったのか、春風に向かって何度も攻撃を放った。


 様々な角度から、春風目掛けて放たれた紫色の水の刃だったが、


 「っ!」


 春風は冷静な表情で夜羽を振るって、それら全てを打ち返した。


 そして、最後の一発を打ち返すと、


 (よし、今だ……!)


 と、春風はすぐに合体パープル・スライムに突撃したが、次の瞬間……。


 ーービュン!


 「何!?」


 合体パープル・スライムの体の一部が、もの凄い勢いで春風に向かって伸びてきたので、それを見た春風は咄嗟に横に跳んでそれを回避した。


 その後、地面に着地した春風が伸びてきた合体パープル・スライムの体の一部を見ると、先っちょこそ鋭く尖っていたが、まるで蛇のようにウネウネとしていたので、


 「しょ、()()……だと!?」


 と、春風はタラリと汗を流しながらそう戦慄した。


 しかし、そんな春風を前に、合体パープル・スライムは、また新たに体の一部を伸ばして、春風の体を貫こうとしたので、それに気付いた春風は再びその場から跳んで、その新たな体の一部……以下、触手を回避していった。


 しかし、回避出来たとはいえ連続すれば体力は減っていき、少しずつではあるが春風の動きが鈍くなってきていたので、


 「はぁ……はぁ……ちょっと苦しいかも……」


 と、春風は次第に肩で息をするようになってしまった。


 それを見逃さなかったのか、合体パープル・スライムは春風を見て如何にも「ふふん!」とドヤ顔でもしているかのような態度をとった後、また新たな触手を生み出した。


 その数は最初に伸ばした触手を合わせると、合計10本になる。


 そんな10本の触手を前に、


 (こ、これは、マジでヤバいかも……!)


 と、春風は再びそう戦慄していると、合体パープル・スライムは勢いよく春風に向かって触手を伸ばした。


 よく見ると、先が槍のように尖っているものもあれば、切れ味凄そうな剣となっていたり、ペシャンコにしそうなくらい大きなハンマーになっていたので、


 「おいおい、なんの冗談だよそれはぁ!?」


 と、春風はそう悲鳴をあげながらあも、どうにかその全ての攻撃を避けていった。


 そして、最後の一撃らしき攻撃回避したところで、


 「はぁ……はぁ……もう、本当に勘弁してくれよなぁもう!」


 と、春風は本気で辛そうに肩で息をしながらも、目の前の合体パープル・スライムをキッと睨み付ける。


 一方、そんな合体パープル・スライムはというと、伸ばした触手を様々な形の武器に変化させていき、今にも春風を殺そうとするかのようにそれら全て構えたので、


 (うーん。これは本当にヤバいかも……!)


 と、春風は再びタラリと汗をを流すと、少し考え込む素振りをした。


 その後、


 (は、春風……様?)


 と、マジスマの中でグラシアが心配そうな表情をしながら心の中でそう呟いていた中、


 「……うん、()()しかないよな」


 と、春風は何かを決めたかのようにハッと目を大きく見開くと、夜羽を剣の状態から元の扇へと戻して、それを腰のケースに納めた。


 それを見て、


 「は、春風様! 夜羽をしまうなんて、何をするおつもりですか!?」


 と、マジスマの中からグラシアがギョッと大きく目を見開きながらそう尋ねてきたので、その質問に春風は「ふふ」と不敵な笑みを浮かべると、


 「すみませんグラシアさん。()()()()()()()()()を思いついてしまいましたから、ちょっとそれを実行させてもらいます」


 と、グラシアを見ずに謝罪しつつ、目の前の合体パープル・スライムを見つめながらそう答えた。

 


 


 


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ