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ユニーク賢者物語(修正版)  作者: ハヤテ
第9章 「勇者」達との新生活

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第420話 勇者達と「お仕事」・13

 お待たせしました、2回連続で1日遅れの投稿です。


 「上等だよ、まずはお前達からだ!」


 と、目の前にいる「敵」に、翼丸の切先を向けながらそう言った春風。


 その「敵」とは、今回の春風の討伐目標である「パープル・スライム」と、それを守るように前に出た、10匹の「ブルー・スライム」達で、現在、この「ブルー・スライム」達に、春風は翼丸の切先を向けていた。


 一方、春風に翼丸の切先を向けられて、ブルー・スライム達は一瞬だけ怯んだが、すぐにその雰囲気が変わった。


 「エルード(この世界)」に存在する「スライム」という魔物には、目や口などはなく、あるのは半透明の体の中にある「核」だけだが、だからといって「感情が全くない」ということはなく、彼ら(?)は、目や口の代わりに文字通り「全身」を使って「喜び」「怒り」「悲しみ」を表現している。


 そして今、春風に「戦う意志」を向けられたブルー・スライム達は、全身を使って……。


 ーーかかって来いやぁ!


 と、春風と同じく「戦う意志」を示していた。


 春風とブルー・スライム達。睨み合う両者の間をヒュウッと風が通り抜ける。


 そんな彼らを、少し離れた位置にある木々の後ろで複数の人影が見つめていた。


 そして、その中の1人からツーッと汗が流れて、それが地面にポタリと落ちた次の瞬間、


 「風の型!」


 先に動いたのは、春風だった。


 愛用の刀である「霊刀・翼丸」と、凛咲に貰った「お守り」を改良した「黒扇・夜羽」。両手に2つの武器を持った春風が、目の前のブルー・スライム達に突撃する。


 それを迎え撃つように、ブルー・スライム10匹のうち3匹が、春風に攻撃を放った。


 それは、切れ味が鋭そうな円型の水の刃で、今にも春風を斬り裂こうとクルクルと回転しながら、もの凄いスピードで春風に向かって飛んでいた。それも、複数もである。


 だが、その攻撃に対して、春風は臆することなく突撃を続けた。


 そして、複数ある水の刃の1つが、春風の目前に迫ったが、


 「……」


 特に気にすることなく、春風は黙ってその攻撃を、紙一重で避ける。


 そして、そこから更に別の水の刃が現れて、春風を斬り裂こうとしたが、


 「……」


 こちらも特に気にすることなく、春風はその攻撃を避けた。


 そして、春風がその後全ての攻撃を避けて、ブルー・スライム達の目の前に着くと、春風はすぐに、翼丸の刀身と夜羽に、炎属性の魔力を纏わせた。


 すると、翼丸の刀身が炎属性の魔力と同じように真っ赤に染まり、夜羽からはボゥッと剣の形をした火柱が上がり、それらを見たブルー・スライム達だけでなく、後ろにいるパープル・スライムまでもがギョッとなった。


 しかし、春風はそれに構うことなく、赤く染まった刃を持つ翼丸と火柱が上がった夜羽を、最初に攻撃してきたブルー・スライムの1匹に振るった。


 避ける間もなく攻撃を受けたブルー・スライム。その瞬間、ブルー・スライムの体は消滅し、残ったのは核だけとなってしまった。それを見て、他のブルー・スライム達は呆然となったが、春風は止まることなく残りの攻撃をしてきたブルー・スライム2匹にも翼丸と夜羽を振るい、その結果最初の1匹と同じように核だけを残して消滅した。


 春風の攻撃によって一気に複数の仲間を失ったブルー・スライム。そこで漸くハッと我に返ったのか……。


 ーーテメェ! よくもやりやがったな!


 と言わんばかりに、全身で「仲間を殺された怒り」を表したので、


 (漸くのってきたか)


 と、春風は冷静にそう分析した。


 残ったブルー・スライムは7匹。


 その全てが、まだ「戦う意志」を持ち続けていたその時、新たに5匹のブルー・スライムが一斉に動き出した。


 (また水属性の攻撃か!?)


 と春風が警戒していると、5匹のブルー・スライム達はその場で高くジャンプし、空中でその体グニャリと歪ませると、なんと、彼ら(?)はそれぞれ剣、斧、ハンマー、槍、鎌へと変身した。


 それを見て、


 「お、おぉ、マジかよ。この攻撃は初めて見たぞ」


 と、春風はタラリと汗を流したが、そんな春風に構わず、体を武器へと変化させた5匹のブルー・スライム達は、その勢いで春風に襲いかかった。


 それぞれ武器の特性を理解しているのか、効果的な動きで春風を攻めるブルー・スライム達。


 しかも、それらの攻撃に加えて、残りの2匹が春風に向かって水の刃を放ってくるので、


 (く、凄い連携だ! このままだと、こっちがやられる!)


 と、そう感じた春風はすぐにその場から後ろに飛び退いて、ブルー・スライム達から距離をとると、翼丸と夜羽に纏わせた炎の魔力を解いた。


 それを見て、ブルー・スライム達が「むむ!」と警戒していると、春風はゆっくりと深呼吸し、その後ブルー・スライム達を真っ直ぐ見つめると、翼丸を鞘に納めて、代わりに夜羽を左手から右手に持ち替えて、それをバッと広げた。


 そして、今にも「舞」を踊ろうとするかのように、春風は広げた夜羽を構えると……。


 ーー嫌な予感がする!


 と、感じたブルー・スライム達は一斉に春風に襲いかかった。


 するとその時、


 「もう遅いよ」


 と、春風がそう呟くと同時に、広げた夜羽が緑色に輝きだし、その周りに風が集まってきた。


 その後、


 「はぁあああああ!」


 と、春風がその風を纏った夜羽を思いっきり振ると、そこから大きな竜巻きが発生して、ブルー・スライム達を空中と吹き飛ばした。


 抵抗出来ずに飛ばされたブルー・スライム達が、次々と地面に落ちてくる。


 それを見た春風は夜羽を閉じると、再び左手に持ち替えて、翼丸を鞘から引き抜き、また、それらに炎属性の魔力を纏わせた。


 そして、春風は目の前に落ちてくるブルー・スライムに向かって、炎の力を持った翼丸と夜羽を振るうと、1匹、また1匹と核のみを残して消滅した。


 やがて、7匹全てが核のみとなると、春風は「ふぅ」とひと息入れて、


 「さぁ、次はお前の番だ」


 と、残されたパープル・スライムを睨みながらそう言った。

 

 


 

謝罪)


 大変申し訳ありませんでした。前回に続いて今回も話の内容を考えてたらその日のうちに終わらせることが出来ずに、結局1日遅れの投稿となってしまいました。


 読者の皆様、本当にすみません。

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