第410話 勇者達と「お仕事」・3
遅くなりました、1日遅れの投稿です。
中立都市フロントラル都市内部の、「外」へと続く大きな門。
その門の前で、時折通りを行き交う人達からの視線を受けながら、春風は「コホン」と咳き込むと、
「あー、キャロライン皇妃様、それにみんな。昨日はバタバタと色々あってすっかり遅くなってしまいましたが、
と、恥ずかしそうに顔を赤くしながら、目の前にいるキャロライン、歩夢、美羽、鉄雄、野守、夕下に向かってそう口を開いたので、それを聞いたキャロライン達は「ん?」と首を傾げると、
「改めまして、こちらの2人が、俺とレナと一緒に『パーティ』を組んでいる、ディック君とフィオナさんです」
と、春風は丁寧な口調でキャロライン達に、双子の兄妹ディックとフィオナを紹介した。
その後、春風に続くように、
「「あ、改めて初めまして」」
「じ、自分はディック・ハワードと申します。レギオン『紅蓮の猛牛』所属のハンターで、兄貴……春風さんとレナさんと、パーティを組んでます」
「ふ、双子の妹の、フィオナ・ハワードです。兄と同じくレギオン『紅蓮の猛牛』所属のハンターで、春風さんとレナさんと、パーティを組んでます」
「「よろしくお願いします」」
と、ディックとフィオナは緊張しつつも、キャロライン達に向かって丁寧な口調でそう自己紹介した。
そんな2人の自己紹介を聞いて、歩夢達が「おぉ……」と感心していると、
「まぁ、これはご丁寧に。それじゃあ私も……」
と、キャロラインが穏やかな笑みを浮かべながらそう口を開いて、
「こちらこそ、改めて初めまして。私はキャロライン・ハンナ・ストロザイア。ストロザイア帝国皇帝、ヴィンセント・リアム・ストロザイアの妻……『皇妃』をしている者よ。よろしくね」
と、ディックとフィオナに向かって丁寧なお辞儀をしながらそう自己紹介した。
それを見て、歩夢ら5人のクラスメイト達はお互い顔を見合わせると、コクリと頷き合って、
「どうも初めまして。俺は『勇者』の、暁鉄雄です。『鉄雄』が名前です」
と、鉄雄はキリッとした表情かつ丁寧な口調でそう自己紹介し、それに続くように、
「同じく、『勇者』の野守恵樹です! 『恵樹』が名前で、フレンドリーに『ケータ』って呼んでね!」
と、野守改め、恵樹も丁寧ではあるが少し砕けた感じの口調でそう自己紹介し、
「同じく、『勇者』の夕下詩織。『詩織』が名前、よろしく」
と、夕下改め、詩織もキリッとした表情で親指をグッと立てながらそう自己紹介し、
「同じく『勇者』の海神歩夢です。『歩夢』が名前です」
「天上美羽、同じく『勇者』です。『美羽』が名前です」
と、最後に歩夢と美羽はニコッとしながらそう自己紹介した。
その後、キャロライン達の自己紹介を聞いて、
「「よ、よろしくお願いします」」
と、ディックとフィオナが深々と頭を下げながらそう言うと、
「さてと、それじゃあ……」
と、春風はそう口を開いて、
「キャロライン皇妃様。これより自分達は『ハンター』としての仕事を始めますので、その間、ユメちゃん達のことをどうかよろしくお願いします」
と、キャロラインに向かって深々と頭を下げながらそう言い、
「ええ、こちらは任せて春風ちゃん。あなたの大切な人達は、私が責任もって守るからね」
と、キャロラインは穏やかな笑みを浮かべたままそう返事した。
その返事を聞いた後、
「じゃあレナ。それにディックとフィオナさん。今日もよろしくお願いします」
と、春風がレナ、ディック、フィオナに向かってそう言うと、
「「「よろしくお願いします」」」
と、3人とも春風に向かってそう返事したので、それを聞いた歩夢達は再び「おぉ……」と感心し、キャロラインも「あらぁ……」と感心した。
そして、
「じゃあ、出発しよう」
と、レナがそう言うと、ゾロゾロと大きな門を潜って都市の外へと出た。
外に出ると、
(あ、本当に魔導飛空船がないや)
と、春風が心の中でそう呟いたように、そこには昨日来ていたストロザイア帝国の「魔導飛空船」の姿がなかったので、
「ああ、船の中見たかったなぁ」
と、ションボリした様子でボソリとそう口を開くと、
「あらあらぁ、ごめんなさいね」
と、キャロラインが春風に向かってそう謝罪した。
その後、春風は気持ちを切り替えようとブンブンと首を左右に振ると、
「いえ、こちらこそ、変なこと言って申し訳ありませんでした」
と、キャロラインに向かってキリッとした表情でそう謝罪を返したので、
「「「「「あ、あはは……」」」」」
と、歩夢達は乾いた笑いをこぼした後、
「さ、さぁ元気よくお仕事に出発しよう!」
と、レナが「これはいかん!」と言わんばかりに声高々にそう叫んだので、それを聞いた春風達は、
『おー!』
と、一斉にそう返事すると、「目的地」に向かってその場から歩き出した。
そして現在、その「目的地」であるフロントラルから離れた森の中に入って、
「むぅ……」
と、レナが頬を膨らませたので、
「ん? どうかしたのレナ?」
と、春風がそう尋ねると、
「春風、気付かない? なんか凄い視線を感じるんだよね。それも、複数も……」
と、レナは頬を膨らませたままそう答えた。
その答えを聞いて、
「あ、うん。それは俺もわかってた。ていうか、フロントラル……いや、もっと言えばハンターギルド総本部を出たあたりからつけられてるよね、俺達」
と、春風が「はは」と頬を引き攣らせながらそう言ったので、
「え、それ本当!?」
と、ディックはギョッと目を大きく見開きながらそう返事したが、
「ディック。しー……」
と、春風は右手の人差し指を立ててそれを自身の口に近づけると、
「あ、ご、ごめん」
と、ディックは両手で自身の口を覆いながらそう謝罪し、
「でも、一体何故……?」
と、フィオナが小声でそう疑問を口にすると、
「きっと、俺が受けた『指名依頼』が原因だと思う」
と、春風は「はぁ」と溜め息を吐きながらそう言ったので、
「「「あ、あぁ……」」」
と、レナ、ディック、フィオナはそう声をもらしながら、納得の表情を浮かべた。
一方、キャロラインと歩夢達はというと、
「なぁ、さっきから雪村達、何を話してるんだ?」
と、鉄雄がそう尋ねてきたので、
「「さぁ……」」
と、恵樹と詩織は首を傾げながらそう呟き、
「「むぅ……」」
と、歩夢と美羽が頬を膨らませる中、
(うーん。私は原因わかるけど、このまま黙っておくとするわ)
と、キャロラインはチラッと周囲を見回しながら、心の中でそう呟いた。
謝罪)
大変お待たせしました。この話の展開を考えてたら、その日のうちに終わらせることが出来ず、結果1日遅れの投稿となってしまいました。
本当にすみません。




