第406話 向かった先は……
お待たせしました、1日遅れの投稿です。
そして、今回はいつもより短めの話になります。
その後、レナは春風達から、キャロラインとイヴリーヌが暫くこのフロントラルで暮らすことになった経緯を説明した。
はじめは春風達の言ってることが理解出来なかったのか、レナは何も言わずただ大きく目を見開いたが、
「な、何じゃそりゃあ!?」
と、説明を聞き終えると大きく目を見開いたまま、驚きに満ちた叫びをあげた。
それから時が経って、
「まったく! あの人一体何を考えてるのよぉ!」
と、レナはプンスカと怒りながら小声でそう言ったが、
「れ、レナ。気持ちはわかるけど、今は一旦落ち着こうね」
と、春風も小声でレナを宥めた。
さて、何故2人とも小声なのかというと、今、春風とレナは「白い風見鶏」を出てとある場所へと続く通りを歩いていて、そんな2人の前を、
「ふん、ふふーん……」
と、キャロラインがご機嫌な様子で鼻歌を歌いながら歩いていたからだ。
因みに、春風とレナの後ろを、
「「「「「……」」」」」
ルーセンティア王国に召喚された「勇者」である、歩夢、美羽、鉄雄、野守、夕下の5人が歩いていて、イヴリーヌはというと騎士のヘクター、ルイーズ、エヴァン、そして春風の「師匠」である凛咲と、「友人」であるミネルヴァと共に「白い風見鶏」で留守番している状態だ。
何故、そんな状態になっているのかというと、キャロライン曰く、
「今後の為に、必要になるからよ」
とのことだが、詳しい理由については別の形で語るので、今はここでは伏せておくとする。
まぁそれはさておき、現在、春風達が何処に向かっているかというと、
「さぁ、着いたわよぉ」
と、明るい口調でそう言ったキャロラインに対して、
「いや、ここハンターギルド総本部だけど……」
と、レナが小声でそうツッコミを入れたので、
「レナ! シー! シーッ!」
と、春風も小声でレナをそう嗜めた。
そう、「白い風見鶏」を出た春風達が向かったのは、ご存知ハンターギルド総本部だ。
春風とレナのやり取りが聞こえなかったのか、
「さぁ、みんな行くわよう」
と、キャロラインはそう言うと、先にギルド総本部に向かって歩き出し、それを追いかけるように、春風達もその場から歩き出した。
そして、ギルド総本部内に入ると、
「何でいる!?」
「何でいるんですか!?」
「何で母様がここに!?」
丁度中にいたヴァレリー、タイラー、アデレードが、キャロラインを見て驚きの声をあげ、
「あら!アーデちゃんだけじゃなくてヴァレちゃんにタイちゃんもいるなんて、なんていいタイミングなのかしら!」
と、そんな3人を見てキャロラインはパァッと表情を明るくした。
因みに、ヴァレリーの傍では、
「「……」」
双子の兄妹、ディックとフィオナは、キャロラインを見て呆然としていた。
その後、キャロラインはアデレード達に、自分がイヴリーヌと共にフロントラルに残ることを決めた経緯を説明し、
「……で、私とイヴりんちゃんはここに残ることになったってわけ」
と、最後にそう話を締め括ると、
「……う、嘘でしょ?」
と、アデレードは盛大に頬を引き攣らせながら、キャロラインに向かってそう尋ねて、
「まさか、イヴリーヌ様までここに残るとは……」
と、タイラーは右手で自身の顔を覆って「はぁ」と溜め息を吐き、
「冗談じゃないぞコラァ! もう用事は済んだんだから、大人しく帝国に帰れよ!」
と、ヴァレリーは「怒り」に満ちた表情でそう怒鳴ったが、
「残念! 私達が乗ってきた魔導飛空船は既にここから飛び去って、今頃はもう帝都に向かう空じゃないかしらぁ?」
と、キャロラインは「うふふ……」となんともイヤらしそうに小声で笑いながらそう返事したので、
「ムキーッ! アンタ本当にふざけんなよ!」
と、ヴァレリーは更に「怒り」に満ちた表情でそう怒鳴り、そんな彼女を見て、
(あ、あの、ヴァレリーさん。相手は『皇妃様』なんですけど?)
と、春風はタラリと汗を流しながらそう疑問に思ったが、残念なことに、その疑問を口に出す勇気が、春風にはなかった。
そんな春風を前に、
「ぜー、はー……」
と、ヴァレリーは辛そうに肩で息をすると、キャロラインに顔を近づけて、
「……で、今日は何で『勇者』達までここに連れてきてんだ?」
と、周囲に聞かれないように注意しながら小声でそう尋ねた。
その質問に対して、
「んふふ、それはねぇ……」
と、キャロラインは不敵な笑みを浮かべると、クルッと歩夢達の方へと振り向いて、
「みんなー! こっちよぉ!」
と、「え? え?」と戸惑う歩夢達に向かって手招きしながらそう言った。
その後、キャロラインを先頭に春風達が向かったのは、
「ハンターの新規登録の受け付け?」
と、アデレードがそう言いながら首を傾げたように、そこは新たに「ハンター」として登録する為の受け付けだった。
そして、
(あ、ジュリアさんがいる)
と、春風が心の中でそう呟いたように、その受け付けにはかつて春風がハンター登録を行った際に知り合った女性職員のジュリアの姿があった。
すると、キャロラインはジュリアがいるその受け付けに近づいて、
「おはよう、ジュリアちゃん」
と、ジュリアに向かってそう挨拶すると、
「ひゃ、ひゃい! おはようございます、キャロライン皇妃様!」
と、ジュリアはビクッとしながらもキャロラインに向かってそう挨拶を返したが、キャロラインを前にあまりにもガタガタと震えていたので、
(ああ、ジュリアさん。ご愁傷様です)
と、春風はジュリアを見ながら、心の中で合掌した。
そんな心境の春風を他所に、
「あ、あの……本日はどういった御用でしょうか?」
と、ジュリアがキャロラインに向かって恐る恐るそう尋ねると、
「あぁ、それはねぇ……」
と、キャロラインはそう呟きながら歩夢達に近づいた。
その後、キャロラインは歩夢達にポンポンと触れながら、
「この子達の『ハンター登録』をお願いしに来たの」
と、不敵な笑みを浮かべたまま、ジュリアに向かってそう言った。
謝罪)
大変申し訳ありませんでした。この話の流れを考えていたらその日のうちに終わらせることが出来ず、結果として1日遅れの投稿となってしまいました。
本当にすみません。




