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ユニーク賢者物語(修正版)  作者: ハヤテ
第8章 「再会」の時

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第399話 「食事」の後


 結局、あれから春風は凛咲や調理師達と協力して、職員やハンター達の為に料理を作っていった。


 ただ、使用した材料の多くが地球(異世界)のものなので、


 「すみません! これ、()()()()の限定メニューですので……!」


 と、春風は作る前に予めそう言っておいたが、その時の職員達とハンター達の表情が何処かしょんぼりとしていたので、それを見た春風は少し罪悪感にかられると、


 (うう、皆さん本当にすみません)


 と、心の中でそう謝罪した。 


 まぁとにかく、そんな感じで必死になって職員やハンター達の為に料理を振る舞い、更には、


 「あ、そうだ春風、ついでにデニスとウェンディにも作ってくれよ!」


 と、レベッカにそう言われて、春風はレベッカの家族である夫のデニスと娘のウェンディにも作ることになった。


 それから時が経って、食堂を利用する職員達やハンター達が少なくなり、更にそのすぐ後になって漸く職員食堂内が静かになった頃、


 「あー、疲れたー」


 と、テーブル席の椅子の1つに腰掛けた春風が、本気で疲れ切った表情でそう言ったので、


 「だ、大丈夫、フーちゃん?」


 と、心配そうな表情をした歩夢がそう尋ねてきた。いや、歩夢だけではない、レナや美羽、そしてクラスメイト達までもが春風を見て心配そうな表情をしていた。


 そんな歩夢達に対して、


 「あー、うん、すっごい疲れたけど、『死にそう』ってほどじゃないから、大丈夫大丈夫」


 と、春風がどうにか笑顔でそう返事すると、


 「お疲れ様です、春風さん」


 と、フレデリックがそう言いながら、春風に「どうぞ」とお茶を差し出してきたので、


 「あ、ありがとうございます……」


 と、春風はそう返事すると、差し出されたお茶を受け取って一口啜った。


 その後、春風が「ふぅ」とひと息入れながらそのお茶をテーブルに置くと、


 「さて、キャロライン皇妃様、そしてイヴリーヌ姫様」


 と、フレデリックがキャロラインとイヴリーヌにそう声をかけたので、それに2人が、


 「あら、何かしら?」


 「は、はい、何でしょうか?」


 と、それぞれそう返事すると、


 「今日はもうこちらに泊まることは決定なのでしょうが、宿とかはどうされるおつもりなのですか?」


 と、フレデリックが真面目な表情で2人にそう尋ねた。


 その質問を聞いて、


 「ああそれでしたら、私の方で手配してますが……」


 と、オードリーが「はい」と手を上げながらそう答えたその時、


 「あ、待ってドリーちゃん!」


 と、キャロラインはいきなり「待った」をかけてきたので、


 「ん? どうしました?」


 と、オードリーが目を見開きながらそう尋ねると、


 「ねぇ、ベッキーちゃん」


 と、キャロラインは今度はレベッカに向かってそう声をかけたので、それにレベッカが、


 「あん? 何だい?」


 と返事すると、


 「ベッキーちゃんとこ、空いてる部屋ないかしら?」


 と、キャロラインが笑顔でそう尋ねてきたので、その質問にレベッカが目をパチクリとさせると、


 「そうさねぇ、今のところ新規の客はないと思うけど……まさかうちに来る気かい?」


 と、何とも微妙な表情を浮かべながらそう尋ね返したので、


 「ああん違う違う。私じゃなくて……」


 と、キャロラインは手をブンブンと振りながらそう否定すると、


 「この子達を泊めてほしいの」


 と、歩夢、美羽、鉄雄、野守、夕下の5人をちょいちょいと指差しながらそう答えた。


 その答えを聞いて、


 「「「「「……え!?」」」」」


 と、歩夢達が驚きの表情になると、


 「ほらぁ、歩夢ちゃん達も春風ちゃんと色々話したいことってあるでしょ?」


 と、キャロラインが笑顔でそう尋ねてきたので、


 「「「「「……」」」」」


 その質問を聞いた歩夢達は無言で春風を見て、


 「えっとぉ……」


 と、歩夢達の視線を受けた春風がタラリと汗を流すと、


 「「「「「はい」」」」」


 と、5人ともコクリと頷きながらそう答えたので、


 「うふふ、いい返事」


 と、キャロラインは笑顔でそう言うと、


 「あ。じゃあ、私達も泊めさせてもらおうかしら」


 と、凛咲がチラッとミネルヴァを見ながらレベッカに向かってそう言い、それに続くように、ミネルヴァも「うんうん」と頷いてきたので、レベッカは「ふぅ」とひと息入れると、


 「わかった。じゃあ、ちょっと確認するから」


 と、そう言って1人職員食堂を出ていった。


 そんなレベッカの背中を見送りながら、


 (うーん。まさかこんな展開を迎えるなんてなぁ……)


 と、春風が心の中でそう呟くと、


 「……あ!」


 と、ハッとなってそう声をあげたので、


 「ど、どうしたの春風!?」


 と、レナが驚きの表情を浮かべながらそう尋ねてきた。


 その質問を聞いて、


 「や、やばい」


 と、春風はダラダラと滝のように汗を流しながらそう呟いたので、


 「お、おい、どうした雪村?」


 と、鉄雄が恐る恐るそう尋ねると、


 「……み、みんなの分の宿代、どうしよう」


 と、春風は「はは……」と頬を引き攣らせながらそう答えたので、


 「……え!? まさか、フーちゃんが払うの!?」


 と、歩夢が顔を真っ青にし、彼女に続くように美羽達も「あ!」と声をあげた。


 それを聞いて、


 「あはは、心配しないで、宿代は()()()で出すから」


 と、キャロラインが笑いながらそう言ったので、


 (え、それなら安心……安心なのか!?)


 と、春風はそう疑問に思ったが、


 「大丈夫よ春風ちゃん。別にそれで春風ちゃんを脅すってことはしないから」


 と、笑顔のキャロラインにそう言われてしまったので、


 (ま、まさか、俺の心読まれた!?)


 と、春風はすぐに自身の胸をグッと掴んだが、


 (お、落ち着け、落ち着くんだ俺……)


 と、そう考えて大きく深呼吸すると、


 「ありがとうございますキャロライン皇妃様」


 と、キャロラインに向かって深々と頭を下げながらそうお礼を言い、


 「うふふ、どういたしまして」


 と、キャロラインは穏やかに笑いながらそう返事した。


 

 

 


 

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