第361話 「キャロライン皇妃」という女
お待たせしました、1日遅れの投稿です。
そして、今回はいつもより短めの話になります。
「母様……キャロライン皇妃様が来ました」
『な、なんだってぇえええええええ!?』
と、アデレードの「報告」を聞いて、食堂内にいる人間達はそう驚きに満ちた叫びをあげた。
その叫びの後、
「……あの、アーデさん。それとオードリー市長」
と、フレデリックが「うーん」と頭を右手で自身の頭を抱えながらそう口を開いたので、それにアデレードとオードリーが、
「は、はい」
「何かしら?」
と返事すると、
「一体何がどうなっているのか、説明をお願いします」
と、フレデリックは頭を抱えたままそうお願いしてきたので、それに2人がコクリと頷くと、門のところで何があったのか全て話した。
それから暫くして、
「……と、いうわけなのです」
と、オードリーがそう話を締め括ると、
「……はぁ。なるほど、あなたが原因でしたか、アーデさん」
と、タイラーが呆れ顔で溜め息を吐きながらそう口を開いたので、
「す、すみませんタイラーさん」
と、アデレードはしょんぼりしながら、タイラーに向かってそう謝罪した。
その謝罪の後、
「じゃあ、キャロライン皇妃の目的は『春風とレナに会う為』ってことなのか?」
と、ヴァレリーがアデレードに向かってそう尋ねたので、その言葉に思わず、
「「うっ!」」
と、春風とレナがそう呻くと、
「はい。その後は色んな出来事があって父様に報告したこと自体すっかり忘れてましたが、まさかこんな早く動くとは……しかも母様が来るなんて……」
と、アデレードも右手で自身の頭を抱えながら、「どうしたもんか……」と言わんばかりの表情でそう言うと、
「はぁ。アデレード皇妃様。ある意味では、ヴィンセント皇帝陛下よりも厄介な人が来ましたね」
と、フレデリックもアデレードと同じように「どうしたもんか……」と言わんばかりの表情でそう言い、それに続くように他の人達は皆ゴクリと唾を飲んだので、
(え、えぇ? 何この状況? あの人そんなにとんでもない人なの?)
と、春風はキャロラインのことを思い浮かべながらそう疑問に思った。
すると、
「あー、ちょっといいかい?」
と、それまで黙って話を聞いていたミネルヴァがそう口を開いたので、それにアデレードやフレデリックだけでなく、春風やレナを含めたその場にいる者達全員が「ん?」と反応すると、
「その『キャロライン皇妃』っていうのはどういう人物なんだい? もしかして、かなり悪い奴なのかな?」
と、ミネルヴァは首を傾げながらそう尋ねてきた。
その質問に対して、アデレードが「それは……」と答えようとすると、
「ストロザイア帝国皇妃、キャロライン・ハンナ・ストロザイア。その仕事ぶりは素晴らしく人当たりもいい為、皇帝ヴィンセントと同じように国民からの人気も高いですよ。また、結婚前は凄腕のハンターとして、多くの凶悪な魔物を倒した実績もあります」
と、フレデリックがミネルヴァに向かってそう説明したので、
「へぇ、そいつは凄いな」
と、ミネルヴァはそう感心したが、
「でも、それじゃあなんでみんな、そんなに暗い表情をしてるんだ? 聞いた限りじゃとても悪い奴とは思えないんだが?」
と、再び首を傾げながらそう尋ねると、
「ええ。先ほど春風さん達にも説明しましたが、彼女自身、根はいい人なのですけど、その……ちょっと癖のある一面もあるのですよ」
と、今度はオードリーが「はぁ」と溜め息を吐きながらそう答えたので、その答えにミネルヴァが「癖?」と反応すると、
「いやいや市長、『ちょっと癖のある』なんてレベルじゃないだろ。キャロライン皇妃は確かに基本的には優しい人物だが、目的の為なら笑って強引な手段やら悪どい手段に打って出る『悪魔』じみた一面だってあるだろが。それも、ヴィンセント皇帝よりもタチの悪いやり方でな」
と、そこへヴァレリーがドンッとテーブルを叩きながら割って入ってきた。
その言葉を聞いて、
(え、マジで? なんかヤバそうな感じなんですけど……)
と、春風がタラリと汗を流すと、
「ていうか……」
(ん?)
「あの女はなぁ! いい年こいて他人のことを『ちゃん付け』と『ニックネーム』で呼ぶんだぞ! おまけに『自分が可愛い』とでも思ってんのか妙にクネクネと体を動かしながら喋るとか妙に可愛い子ぶってる喋り方するとか、ほんと勘弁してほしんだけどぉ!」
と、ヴァレリーは「ふがー!」と憤慨しながらそう怒鳴ったので、
「いやそっちが本命かーい!」
と、春風は思わずヴァレリーに向かってそうツッコミを入れたが、
『あ、あはは……』
と、タイラー、フレデリック、オードリー、そして、何故かレベッカまでもが盛大に頬を引き攣らせていたので、
(ええ、何このとんでもない話。ていうか俺、そんな癖の強い人に明日会わないといけないの?)
と、春風は明日キャロラインに会うことに対して不安になった。そして、それはレナも同様で、彼女も春風と同じように不安に満ちた表情を浮かべていた。
その時だ。
「えー? ひっどーいヴァレちゃん! 私だって自分の歳くらいわかってるわよぉ!」
と、背後で聞き覚えのある女性の声がしたので、
(え? こ、この声って……)
と、その声に春風だけでなく、ヴァレリーを含めたその場にいる人達が、
『ま、まさか……』
と、皆、ギギギと声がした方へ振り向くと、そこは食堂の出入り口で、
「ヤッホー、みんなぁ!」
そこには、両手でウェンディの口を塞いでいるキャロラインが立っていたので、
「……き」
『キャロライン皇妃様ぁ!?』
と、一部を除いて、春風を含めた食堂にいる者達全員がそう叫んだ。
因みに、キャロラインに口を塞がれていたウェンディはというと、
「ふぐふぅううううう……」
と、フガフガ言いながら涙目になっていた。
謝罪)
大変申し訳ありませんでした。この話の流れを考えてたらその日のうちに終わらせることが出来ず、結果として1日遅れの投稿となってしまいました。
本当にすみません。




