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ユニーク賢者物語(修正版)  作者: ハヤテ
第8章 「再会」の時

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第356話 「空飛ぶ船」を見に行こう!


 「魔導飛空船っての見に行ってくる!」


 と、そう言って宿屋「白い風見鶏」を飛び出した春風。


 そんな春風に向かって、


 「ちょ、ちょっとぉ! はぁるかぁあああああ!」


 と、レナがそう叫ぶと、


 「すみません、ご飯のお代払うの忘れてました」


 と、春風がそう言ながら戻ってきたので、


 『ズコォオオオオオオオ!』


 と、レナをはじめとした食堂にいる者達全員がその場にずっこけた。


 その後、春風は料理の代金を払うと、


 「それじゃあ気を取り直して、魔導飛空船見に行ってきます!」


 と言って、再び外へと駆け出した。


 ただ、その後すぐに、


 「待ってよ春風ぁー!」


 「兄貴ぃー!」


 と、レナ、ディックも春風の後を追うように外へと駆け出し、


 「ああ、もう!」


 と、ディックの双子の妹フィオナも、2人の後を追った。


 春風達が去った後、食堂内では、


 『……』


 と、残された人達が食堂の出入り口を見つめながら呆然としていると、


 「……あー、凛咲さん……で、よろしいでしょうか?」


 と、フレデリックが凛咲に向かってそう口を開いたので、


 「あ、はい。何でしょうか?」


 と、凛咲がそう返事すると、


 「春風さんって、普段は()()()()()()なのですか?」


 と、フレデリックはヒクヒクと頬を引き攣らせながら、凛咲に向かってそう尋ねた。


 その質問に対して、凛咲は「あはは……」と気まずそうに笑うと、


 「いやぁ、普段は結構しっかりしてる方なんだけど、一度火がつくとあーなっちゃうんだよねぇ」


 と、「いやぁ、参った参った」と言わんばかりに後頭部をボリボリと掻きながらそう答えたが、


 「ああでも! 基本的にあの子、すっごい良い子なの! さっきも言ったけど、私、『師匠』なのに春風には結構助けられててね! 私がピンチに陥ったら颯爽と現れて問題解決しちゃうなんてこともしばしば……」


 と、言い訳するかのように大袈裟に両手を振りながらそう付け加えた。


 その言葉を聞いて、


 「はぁ、そうですか」


 と、フレデリックが疑いの眼差しを凛咲に向けていると、


 「……きっと、()()とも気が合うんだろうな」


 と、それまで黙っていたアデレードがボソリとそう呟いたので、


 『……え?』


 と、凛咲やフレデリックだけでなくヴァレリー達までもが一斉にアデレードに視線を向けた。


 すると、アデレードは「ふふ」と小さく笑って椅子から立ち上がると、


 「ご馳走様でした」


 と、春風達と同じように料理の代金を払って、


 「私も春風を追いかけます。魔導飛空船が来るなんて、只事じゃないと思いますから」


 と、タイラーに向かってそう言うと、駆け足で食堂を出ていった。


 それから少し時間が経つと、


 「ああ、すまないがちょっといいだろうか?」


 と、ミネルヴァが「はい」と手を上げたので、それにフレデリックをはじめとした周囲の人達が「ん?」と反応すると、


 「この都市に来てからの春風について、詳しく教えてほしいんだ」


 と、ミネルヴァはニコッとしながらそう言った。


 一方、春風達はというと、


 (魔導飛空船かぁ、一体どんな形をしてるんだろうなぁ)


 と、「白い風見鶏」を出た後、春風はそんなことを考えながら、フロントラル都市内の通りを駆け抜けていた。


 途中、何度も躓きそうになったり、通りを歩く人にぶつかりそうになったが、


 「おっとっとぉ!」


 と、春風は間一髪のところでそれらを全て回避していった。


 因みに、そんな春風の後ろを、


 「はぁるかぁあ!」


 「兄貴ー! 待ってくれぇ!」


 「春風さーん!」


 と、レナ、ディック、フィオナの3人が走っていた。


 暫く走っていると、


 (あ、門が見えたぞ!)


 と、春風が心の中でそう呟いたように、漸くフロントラルの外へと続く門が見えたので、春風は走るペースを上げようとしたが、


 「あれ?」


 と、春風は小さくそう呟くと、ザザザッと音を立てながらその場に立ち止まったので、


 「ど、どうしたの春風?」


 と、漸く追いついたレナがそう尋ねると、


 「ん? あれ!? レナも来てたの!?」


 と、春風はレナを見て今になって気付いたかのようにギョッと大きく目を見開いたので、


 「もう! 『来てたの!?』じゃないよ!」


 と、春風の言葉にレナが文句を言うと、


 「あ、兄貴……」


 「や、やっと追いついた……」


 と、ディックとフィオナが「ぜぇ、はぁ」と苦しそうに肩で息をしながらそう言ったので、


 「あー、2人とも、なんかごめんね」


 と、春風はバツの悪そうな表情で、2人に向かってそう謝罪した。


 それを受けて、


 「い、いや……いいよ、兄貴……」


 と、ディックが春風に向かってそう言うと、


 「で、一体どうしたの春風?」


 と、レナが頬を膨らませながらそう尋ねてきたので、


 「いやぁ、なんか門のところに凄い人集りが出来てたから……」


 と、春風は門のところを指差しながらそう答えた。


 その答えを聞いて、レナは「え?」と首を傾げながら、春風が指差した先を見つめると、門のところには確かに春風が言ったように人集りが出来ていたので、


 「本当だ。何があったんだろう?」


 と、それを見たレナはそう疑問を口にした。


 その後、


 「ちょっと行って何が起きたのか聞いてみようよ」


 と、春風がレナ達に向かってそう提案してきたので、それを聞いたレナ達はコクリと頷くと、今度はゆっくりと門の方へと歩き出した。


 門のところにはかなり大勢の人が集まっていて、よく見ると、その殆どはこの都市の住人のようで、


 「うーん、一体どういう状況なんだこれ?」


 と、今度は春風がそう疑問を口にしたので、それを聞いたレナ達が思わず「さぁ?」と首を傾げていると、


 「ふぅ、漸く追いついた」


 と、後ろでそんな声がしたので、春風達が思わず「ん?」と後ろを振り向くと、


 「あ、アーデさん」


 と、春風が驚いたように、そこにはアデレードが立っていたので、


 「アーデさんも、魔導飛空船を見に来たんですか?」


 と、春風がそう尋ねると、


 「うん。私も『どうしたんだろう?』って気になっちゃって……」


 と、アデレードはニコッとしながらそう答えた。


 すると、


 「あら、皆さんお揃いのようで……」


 と、またしても後ろでそんな声がしたので、その声を聞いた春風達が「ん?」と一斉に声がした方へと振り向くと、


 「あ、オードリー市長さん」


 そこには、フロントラル市長のオードリーが立っていたので、


 「こんにちはオードリー市長さん」


 と、春風が丁寧な口調でそう挨拶し、


 「うふふ、こんにちは。元気そうでなによりね」


 と、オードリーもそう挨拶を返すと、


 「オードリー市長さんも、魔導飛空船を見に来たんですか?」


 と、春風がそう尋ねてきたので、


 「ええ、そうなんですけど、なんだか凄い人が集まってますね」


 と、オードリーは門のところに集まってる大勢の人達を見ながらそう答えた。


 その答えを聞いて、


 「そうみたいですね。これじゃあ魔導飛空船見れないかも……」


 と、春風は「はぁ」と溜め息を吐きながらそう言うと、オードリーは「ふむ」と呟いて、


 「それじゃあ折角ですから、私と一緒に見に行きましょう」


 と、春風達に向かってそう提案した。


 その案を聞いて、


 「え、いいんですか?」


 と、アデレードがそう尋ねると、


 「ええ。どうせ見るなら、みんな一緒に見た方がいいと思いましてね」


 と、オードリーはニコッと穏やかな笑みを浮かべながらそう答えたので、


 「わかりました、一緒に行きましょう」


 と、春風もニコッとしながらオードリーに向かってそう言うと、その後はオードリーと共に再び門のところへと歩き出した。


 

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