第348話 「おかえり」と「ただいま」
お待たせしました、1日遅れの投稿です。
春風達が部屋を出て食堂に向かっていると、
(あ、ウェンディさんだ)
受け付け前に女将のレベッカの娘であるウェンディがいて、
「あ、ウェンディ」
と、その姿を見たレナがそう口を開くと、それが聞こえたのかウェンディは「ん?」と反応して、
「あ、レナ! それに春風君も!」
と、目を大きく見開いた。
それからすぐに、ウェンディはタタタッと春風達のもとへと駆け寄ると、
「よかったぁ! 春風君目を覚ましたんだね!? レナも本当に無事でよかったよぉ!」
と、春風とレナの手をとってブンブンと上下に動かしながら、今にも泣き出しそうな表情でそう言った。
そんな彼女の様子に、
(あぁ。ウェンディさん本気で心配してくれたんだ……)
と、春風はそう感じると、
「ウェンディさん、心配かけてすみませんでした」
と、ウェンディに向かって深々と頭を下げながら謝罪し、それに続くように、
「ごめんねウェンディ」
と、レナも申し訳なさそうな表情で、ウェンディに向かってそう謝罪した。
2人の謝罪を聞いて、
「ううん、いいよ2人とも。こうして戻ってきてくれただけで、凄く嬉しいから」
と、ウェンディは首を左右に振りながらそう返事すると……。
ーーぐうぅ。
と、春風のお腹からそんな音が聞こえたので、
「あ、そっか、ご飯が先だよね?」
と、その音を聞いたウェンディはハッとなってそう言うと、すぐに春風達を食堂に案内した。
その最中、
「うーん、ハニーったら女の子の知り合い多くない?」
「いやいや、まだこの世界に来てからそんなに経ってないと思うから……」
と、春風の背後で凛咲とミネルヴァがヒソヒソ話をしているのが聞こえたので、
「ちょっとぉ、聞こえてるから! あと誤解! 誤解だから!」
と、春風は顔を真っ赤にしながら2人に向かってそう抗議した。
そんな感じのやり取りの後、漸く食堂に着いたので、
「じゃあ私、まだ仕事があるから」
と、ウェンディはそう言って春風達から走り去り、
「ありがとうございます」
「ありがとうウェンディ」
と、春風とレナはそうお礼を言いながらウェンディを見送ると、改めて食堂に入った。
中に入ると、
「よ、春風」
「あぁ、もう昼ですが、おはようございます春風君に皆さん」
と、カウンター席にはヴァレリーとタイラー、そして、
「春風……」
タイラーの隣にはアデレードが座っていた。
その姿を見て、
「ヴァレリーさんにタイラーさん、それにアーデさんも」
と、春風が目を大きく見開くと、
「あ、春風にレナ!」
「本当だ!」
春風達から少し離れたテーブル席には、先輩ハンターのエリック、イアン、ステラ、ルーシーの4人もいて、
「おや、元気そうじゃないか」
その近くのテーブル席にはナンシーが、
「よう春風!」
「うふふ。さらわれたって聞いて、私達心配したんだからね」
更にその隣には鍛治師夫婦のバージルとミラまでもいたので、
(お、おぉ。なんか、知り合い多くない?)
と、春風がタラリと汗を流していると、
「春風……」
と、目の前に大きな人影が現れたので、春風は思わず「ん!?」とビクッとすると、
「あ、デニスさん……」
その正体はレベッカの夫であるデニスだったので、
「お、おはようございます……」
と、春風は頬をヒクヒクとさせながらそう挨拶した。
すると、デニスはポンと春風の頭に手を置いたので、
「ちょ、デニスさん!?」
と、春風はギョッと驚き、
「「あ、こら!」」
と、凛咲とミネルヴァが「怒り」で目を吊り上げていると、
「無事でよかった……おかえり」
と、デニスは春風の頭を優しく撫でながらそう言ったので、その言葉に春風はハッとなると、
「ただいま戻りました、デニスさん」
と、恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながら、デニスに向かってそう言った。
その言葉を聞いた後、デニスはニコリと笑いながら春風から離れてカウンター席に向かい、春風はそれを見送ると、改めて食堂内を見回した。
そして、一通り見回すと、
「皆さん、ご心配おかけしてしまって、すみませんでした」
と、春風は深々と頭を下げながら、ヴァレリーやタイラーを含めた食堂内にいる人達に向かってそう謝罪すると、
「春風……」
と、カウンター席に座っていたアデレードがスッと立ち上がったので、それに春風が「ん?」と反応すると、
「あ、こら……!」
と、止めに入るタイラーを無視して、アデレードは春風達のもとへと駆け出した。
その後、アデレードは春風の目の前に立つと、
「春風!」
と、そう言ってガバッと春風に抱きついたので、
「「「あ、ちょおっとぉ!」」」
と、レナ、凛咲、そしてミネルヴァはギョッと驚き、
「ちょ、あ、アーデ……さん!?」
と、アデレードの行動に春風が戸惑いの表情を浮かべていると、
「よかった。目を覚ましてくれて、本当によかった……」
と、アデレードはギュッと抱き締める力を強くしながら、震えた声でそう言ってきた。
その言葉を聞いて、春風は「うぅ……」と少し申し訳なさそうな表情になると、
「ご心配をおかけてしまって、すみませんでした」
と、春風もギュッとアデレードを抱き締めながらそう謝罪した。
その謝罪を聞いて、
「うん、心配した」
と、アデレードが更に震えた声でそう返事すると、
「うおっほん!」
と、何やら大きな咳き込み音らしきものが聞こえたので、それを聞いた春風とアデレード、更にはレナ達までもがビクッと反応すると、
「れ、レベッカ……さん?」
「あー。感動的なところ悪いんだけど、そろそろ移動してくれないかねぇ?」
音を出したのはレベッカだったので、ポカンとした春風達に向かってレベッカがそう言うと、
『す、すみませんでした』
と、春風達は顔を真っ赤にしながらそう謝罪した。
その後、
「こっちこっち……」
と、アデレードにそう案内されながら、春風達はカウンター席へと向かい、
「やれやれ」
と、レベッカは呆れ顔でそう呟くと、春風達の後をついていった。
その最中に、
「……はは」
と、春風がそう小さく笑ったので、
「ん? どうしたの春風?」
と、その笑いが聞こえたレナがそう尋ねると、
「いやね、こうして『知り合い』の人達の顔を見ていると、『帰ってきたんだな』って感じがしてさ」
と、春風はそう答えたので、その言葉にレナが「ああ!」と納得の表情を浮かべていると、
「それじゃあ……おかえり、春風」
と、レナは春風を見てニヤッとしながらそう言ったので、その言葉に春風はまたポカンとすると、すぐにまた「はは」と笑って、
「ただいま」
と言った。
謝罪)
大変申し訳ありませんでした。この話の展開を考えていたら、その日のうちに終わらせることが出来ずに、結果1日遅れの投稿となってしまいました。
本当にすみません。




