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神様になりたかった  作者: 諏訪絢斗


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13/18

情報収集

設定はある程度作って書いているんだけども結局パッションなんだなと思う今日この頃

 ここは王都の南側、色の集う花街というべき場所である。今更だが王城を中心としたこの王都は北に大門があり、そこからしか入ることはできない。北口から王城までは、様々な店に集う道がある。東と西はほとんどが居住区で埋まっている。東側には街を望む丘があるくらいだ。

 しかし、この南側は毛色が違う、正しく風俗街ともいえるこの街は華やかな美しい街なのである。夜になれば橙色の灯りが街を照らし、妖しさ渦巻く幻想郷と化すのである。

「おい、君。ここは君のような子どもが来るようなところではない」

 大男が話しかけてくる。尤もな正論であり、このような子供にオトナの欲望渦巻く花街にいて欲しくないというのは心優しい大人である。

「仕事がありましてね、少し見逃してくださいな」

 俺はいつの間にかベルに渡されていた書類を取り出す。そこにはアスモダイと会いたいといったような言葉が小難しく長々と書かれている。

(ベルのやついつの間にこんなのを俺のポケットに入れてたんだ?手癖悪すぎだろ…)

 それを見た大男が謝り、それで終わり。俺は目的の場所へと向かうことにした。


(ここか…名前はア・ドゥマェン、また明日という意味らしい)

 ホテルのような美しさを持つ外見は、一層人の目を惹く。中に入れば外で見たよりも豪華な内装で、高級娼館と言えるのではないだろうか。

「いらっしゃいませ、何の御用でしょうか?」

 そう言うちょび髭の生えた男に書類を見せる。ちょび髭は少し考えたあとに口を開く。

「お部屋へ案内します」

 どうぞこちらへと有無を言わさずに案内され、仕方なくついて行く。

 普通にお部屋に連れてこられた。別にそういうことをしたいのではない。少し待っていると人が入ってくる。アスモダイではなく、大体15後の少女である。俺のひとつかふたつ上だろうと勝手に思う。

(成人済みとはいえ若いな。入学試験にでも落ちたか?金がなかったのか?)

 そう考えるも口にはしない。流石に言ってはいけない事があるのは分かっているつもりだ。

「クラリスといいます。これからご奉仕いたします」

 勝手にあてがわれたのか何なのか、その少女、クラリスは服を脱ぎ始める。身体は小さいが、肌はきれいで真っ白、胸はなく平たいと言ってもいいが、形が良い。足の肉付きもなかなかいい。これは、なんとも若い見た目も相まって太客が付きそうな見た目をしている。所謂ロリっ娘と言うべきなのか。

「ストップ」

 クラリスはビクッと体を震わせて止まる。

「アスモダイはどうなっている?今日はいるのか?」

 大体予想はついている。ベルフェゴールは面倒くさがりなのでろくに連絡も取らず、思いつきで俺をここにこさせたのであろう。今外出しているアスモダイに連絡を取りにスタッフさんがあたふたしているであろうことは想像がつく。

「お前を抱くことも悪いとは言わないが、忘れっぽいんでな。君のような美人に夢中になっちゃあ本来の目的を忘れちまう。悪いが服を着てくれないか?」

 クラリスは綺麗である。クラリスを抱けるのならばどんな値段を出しても構わないと言う人もいるだろう。しかし、俺のやるべきことはそれじゃないし、今は性欲がない。残念ながら今日は見送るべきであろうというのだ。

「分かりました。では、少しお話でも」

「面白い話なら大歓迎だ。俺が夢中にならない程度の面白い話を頼みたいな」

 話の内容は彼女に任せるし、接客のお金は払う。それが仕事を全うする彼女への敬意なのだから。

 彼女が話し始めたのは、今は亡き母が歌っていたという童謡、花畑で踊るというものだった。ある少女が山へ行き、道に迷って歩いていくと広々とした花畑について、その花畑の中一人で踊るといったような歌だ。明るい話のようであるが、彼女の最後がどうなったかなどは語られず考えさせられる話である。

「いい歌だな。声がいいと中身もスッと入ってくる」

「ありがとうございます」

 彼女の童謡を聴いていたらコンコンと扉がノックされる。

「なんだ?」

「私です。アズモでございます」

「そうか、入れ」

「失礼します」

 そう言ってアスモダイが入ってくる。もうクラリスの出番は終わりなので仕事に戻ってもらおう。

「クラリスもう戻っていいぞ」

 それを聞いたクラリスは了解を示し、部屋から出ていく。

「アズモ、話を聞きたいんだが…いいか?」

「なんなりと」

「ある宗教団体の話なんだが詳細は分かるか?」

 それを聞いたアズモはため息をつく。言わんとすることは分かる。俺がそれについて知らないことと大した説明をしなかったベルフェゴールに対するため息であろう。

「分かりました。宗教団体の名前は楽園(エデン)まんまな名前ですよ。しかし楽園というのが引っかかりますね。魔王様が昔話してくれた聖書の話があったでしょう?それに酷似しているのですよ」

「あ?聖書に酷似?いったいどういうことだ?そんなことはいくらでもあるだろ。この世界のフリーデ教の中にもキリスト教から影響を受けた教えだってあるじゃないか。元々転移者だの転生者だのを呼んで魔王討伐しようって世界だったろ?」

 俺が魔王になる前は人間と魔族が対立し、殺し合っていた。そんな敵の魔王を討伐するべく強力な力を持つものを魔法を使って転移させるというようなやり方をとってきたのだ。キリスト教も完全には残っていないが大きく形を残したフリーデ教がある。

「それもそうなのですが楽園の唱える考え方というのがありましてね」

「勿体ぶるな早く話せ」

「楽園は"楽園計画(アダムとイヴ)"というものを最終目的としているようで"神"と呼ばれる人間と"聖女"と呼ばれる人間2人だけを残して世界をリセットしようというのです。」

 世界のリセット…それの至る所はつまり…

「人類の滅亡?」

「その解釈で間違いないでしょう。」

「その"神"というのは?」

「分かっていません」

「"聖女"は?」

「分かっていませんがセシリア様の可能性もゼロではないと思います」

  聖女といえばそうなるだろう。セシリアはこの世界に一人だけの聖女なのだから。どの宗教も彼女を聖女と崇め称える、その理由はそれぞれの宗教にはお抱えの預言者なるものがいらっしゃるのだ。彼らは預言と言っても詳しく分かるものではないものの遠く未来のことまで見通せるのだという。

「預言者の受け取る神の言葉ってのは結構似通ったところがあるもんな、セシリアが"聖女"というのはほぼ間違いはないだろうさ」

 しかし"神"という存在が引っかかる。一体何者なのかはこれから調べていく必要があるな。

「じゃあアズモ、後は頼んだ。調べてくれ」

「了解しました。やっぱ僕になるんですね、情報関連」

「当たり前だ、俺は学生でベルは面倒くさがり、他は…ほら…な?」

「ベリアルとサタナエルは戦闘狂、レヴィアタンとバアルゼブルは人との関わりが少ない。ん?マモンがいるじゃないですか」

「あいつは何処にいるか分からん。風の商人なんぞとの出会いを求めるのが間違っている。出会ったら話は聞くが、お前の方でできる限りのことは調べてくれ。情報は多いければ多いほどいい。」

 再びのため息、もう逃げることができないのに気付いた男の哀しげなため息。

「分かりましたこの花街の情報網を舐めないでいただきたい。くだらない話から重要な話まで十二分に集めてみせましょう」

 いつも苦労するのはアズモなのだ。色を好む常識人、老若男女皆抱ける男とは思えないほどに常識的て仕事のできるやつなのだ。

「俺は帰るよ。どれくらいに来ればいい?」

「一ヶ月はいただきたい。情報の修整や整理の時間も必要ですから」

「いつも悪いな」

 これは心の底から思っていることである。しかし、どこも仕事ができる人間はこき使われる運命(さだめ)なのだ。諦めて諦めて然るべき事柄なのである。

 忘れていた事があった。部屋を出る前に絶望しているアズモに言う。

「次もクラリスで頼むよ」

 彼女は嫌いではない。俺は次の指名を取り付けてセシリア城へと帰る。

なんか急に暑くなりましたね

半袖半ズボンで寝てるんだけどもそれでも暑い

なかなかに苦しい

段階を踏め段階をこの前まで寒かったろうが

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