↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東の涯てのオールド・テスタメント  作者: 隣之 芝生


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/24

第6話 前歯と耳よりはマシだろ

 我慢できなかったんだよな。

 いや、そんなつもりは無かったんだ。

 軽くハグするだけのつもりだったんだけどな。

 北と西の族長は背骨がボッキリ折れて、しなくてもいい方向に御辞儀してた。


 やっちまったもんは、しょーがねえ。

 適当に偉そうな奴から順番から両耳をちぎって、次は前歯を折ってって、親戚づきあいをこなした。

 そんで「なんかあったら、また遊びに来るから火草刈に逆らうんじゃねーぞ」って念押ししてサヨナラしてきた。


 迷ったのは南だったよ。

 置いて逃げたっつても、女の身で出来ることと出来ねーことってのは、あるわな。

 口より先に手が出る俺でも分かるよ、そんぐらい。

 縁が深ければ深いほど「火宅」の神威は強くなる感覚がある。

 母ちゃんの肩揉むつもりが両腕引きちぎってましたなんてことになりかねねー。


 俺が実家と北と西で何して来たか伝わってたんだろうな。

 南の屋敷の門は開かれてて、母ちゃんが飯作って待っててくれた。

 酒と肴を用意した母ちゃんがニコニコ笑ってる。

 「火宅」からバチバチと火の粉が舞う。


 こんな御馳走、俺だけ食うのは悪いから、先に母ちゃんが食ってくれよって言ったんだけど、母ちゃんは、これはオマエのために用意したものだからって手を付けようとしねえ。

 仕方がねーから、偉そうな奴から順に両耳をちぎって、次は前歯を折って、母ちゃんが食うまで止めねーぞって言ったら、母ちゃんが酒飲んでから泡吹いて倒れた。


 両耳ちぎったり、前歯折るよりはマシだったと思うよ。

 いい飲みっぷりだったぜ、母ちゃん。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。