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第48話 肩幅が減った王子のコメディ
セリシーヌが魔道庁地下・訓練区画にいる頃──
王宮の牢屋から解放された筋肉王子は、肩幅が小さくなったまま庭園にいた。
「セリシーヌ嬢ぅうううっ……。僕の肩幅が……戻らない……」
忠犬二匹は遠くから見て震えた。
「王子……肩幅が……」
「小さいままだ……」
王子は涙目で叫んだ。
「影の戦場に行きたかったのにぃいいいっ!! 肩幅が小さいと……強そうに見えない!!」
忠犬二匹は同時に叫んだ。
「「出禁だから無理!!」」
王子は地面に崩れ落ちた。
「肩幅ぁあああああああああっ!!」
たまたま、地下から戻ってきたセリシーヌは、遠くから王子を見てため息をついた。
(……肩幅の問題ではありませんわね……)
そう、王子は侍女が溜息をつくほど、他人の言葉に耳を傾けないタイプの天然王子だから。
今日も方向性の間違いを気が付かず、可笑しな絶叫だけをあげているのだった。
◇◇◇




