第44話 魔道庁内の派閥
セリシーヌの初任務成功は、庁内の派閥を刺激した。
◆魔力研究派
「肥大化魔力は研究対象だ! 彼女を研究区画に移すべきだ!」
◆戦力強化派
「影の戦場で使える! もっと実戦に出すべきだ!」
◆保守派
「十三歳の子供を戦場に出すなど危険だ! 副院長の判断は甘い!」
◆オルフェン派(少数)
「副院長が指導している以上、問題はない! 彼女は庁の未来の戦力だ!」
庁内の政治劇は、静かに火を噴き始めていた。
◆セリシーヌの魔力成長
影の戦場から戻ったセリシーヌは、自分の魔力が以前より《《軽く》》なっていることに気づいた。
(……魔力が、流れやすい……。刃の形も、維持しやすい……)
オルフェンは分析を続ける。
「魔喰い獣との戦闘で、君の魔力は《《圧縮》》された……。肥大化していた魔力が、少しだけ整ったのだ」
セリシーヌは目を輝かせた。
「つまり、わたくしの魔力は──より美しくなったのですわね?」
「美しさより、扱いやすさだ! だが、君の魔力は確かに成長している」
セリシーヌは剣を握りしめた。
(……もっと強くなれる……。影の戦場でも、王宮でも、悪役令嬢として……)
彼女は生前の、自分の夢を叶えるために、胡坐組むことなく、もっと精進しようと誓うのだった。
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