第43話 魔道庁上層部・政治劇
初任務の報告が魔道庁上層部に届くと──庁内はざわついた。
「十三歳で魔喰い獣を討伐……?」
「副院長と連携して戦ったらしい」
「肥大化魔力の持ち主……危険では?」
「いや、戦力として利用すべきだ」
会議室では、長官・参謀・監査官が議論を交わしていた。
「セリシーヌ嬢は、魔道庁の戦力として前例がない。だが、扱いを誤れば庁内の均衡が崩れる」
「副院長が指導している以上、暴走の可能性は低い……。むしろ、庁の《《影の戦力》》として育成すべきだ」
「十三歳だぞ? 魔力が肥大化している者を前線に出すなど危険だ」
長官、参謀、監査が困惑しながら会議を進めている。
「だが、魔喰い獣を討伐した! 結果を見れば、育成は妥当だ!」
「問題は──副院長が彼女を《《特別扱い》》している点だ」
「指導者としての距離感は保っているようだが……。庁内の派閥が動き始めている」
「……セリシーヌ嬢の存在が、魔道庁の政治を揺らし始めたな」
長官の最後の言葉に、参謀と監査官も「う~ん」と呻り、セリシーヌ嬢が十三歳でしでかしたことが、今後この国に、混乱を招く可能性があるのだといった内容の会談で終了してしまい。
またセリシーヌ嬢の前世の者の、理想通りの政界……。
そう、ふくよかな自分でも、《《勇者》》! 《《英雄》》!へとなれる世界へと進んでくのだった。
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