第41話 王都外縁モンスター討伐ですわ編(2)
【実戦開始】
――魔力の刃が影を裂く! セリシーヌの剣先が光を宿す!
「……ふっ!!」
《シュッ!!》
魔力の刃が獣の腕を斬り裂く。
しかし、獣は斬られた部分を黒い霧で再生した。
オルフェンが叫ぶ。
「再生するぞ! 魔力を吸われる前に連撃を入れろ!」
セリシーヌは頷いた。
「任せてくださいませ!」
獣が再び跳びかかる。
セリシーヌは剣を振り上げ──魔力の刃を維持したまま、連撃を叩き込んだ。
《シュッ! シュッ! シュッ!!》
獣の体が光の軌跡に沿って切り裂かれる。
そして彼女は、左の拳を切り刻んだモンスターへと向け広げ──!
「《《ホーリーショット》》!」
聖なる光の砲撃をモンスターへと放つ!
だから当たったモンスターの闇は綺麗に浄化される。
残りのモンスターたちは、オルフェンは黒曜の魔力を展開し、
獣の動きを封じた。
「今だ、セリシーヌ嬢!!」
セリシーヌは跳び上がり──!
聖騎士のように剣を振り下ろした。
「……斬り伏せますわ!!」
《バシュゥゥゥン!!》
魔喰い獣は霧散した。
残りの魔喰い獣のも。
「《《ホーリーショット》》!」
「《《ホーリーショット》》!」
セリシーヌは生前見て読みした《《悪役令嬢》》のアニメや恋愛小説の主人公たちみたいに、満足な活躍をした。
だから森に静寂が戻る。
【任務完了】
オルフェンは剣を収め、セリシーヌを見つめた。
「……見事だ! 初任務で魔喰い獣を討伐する者など、魔道庁でもほとんどいない……。それに、聖なる魔法弾を撃つこともできる賢者なんて、私も驚きだ! セリシーヌ君!」
セリシーヌは胸を張った。
「わたくし、悪役令嬢ですもの! 影の戦場でも、美しく勝ってみせますわ!」
オルフェンは静かに微笑んだ。
「……君は本当に、影に向いている。これからも私が導こう」
セリシーヌの心臓が跳ねた。
(……導く……。また言われましたわ……。オルフェンさま……)
そのころ──忠犬二匹と筋肉王子……。
王都の庭園では、三人が震えていた。
ガルディオが真っ青な顔で、
「セリシーヌさま……初任務に行ったんだ……」と告げる。
しかし元天才・ルファードは……。
「僕たちも行きたかった……」
筋肉王子こと……。牢獄入って、肩幅小へと落ちぶれたアルフレッド王子は、
「僕も……行きたかったぁああああああっ!!」
大きな声で、他人の迷惑も考えずに叫ぶ。
「「出禁だから、王子無理!!」」
「うわぁああああああん! 肩幅が小さいのにぃいいいっ!」
三人は仲良く庭園で嘆いたらしい。
◇◇◇




