第39.5話 肩幅強調マント完成! 王子、芸術的肩幅で王宮を歩き回る!(2)
僕アルフレッドの肩幅強調マントを見て、静かに微笑んだ。
「殿下……」
アルフレッドは息を飲んだ。
「……これは、やりすぎですわ」
セリシーヌの言葉で、アルフレッドは崩れ落ちた。
「セリシーヌ嬢ぅうううっ!! やりすぎって何ぃいいいっ!!」
侍女たちは叫んだ。
「殿下!! 方向性がまた間違っているようです!!」
近衛隊長は叫んだ。
「殿下!! 軍事的にもやりすぎです!!」
侍医は叫んだ。
「殿下!! 肩幅が医学的に危険です!!」
美術班は叫んだ。
「殿下!! 芸術的には完璧です!!」
執事長は静かに言った。
「殿下……芸術とは……。時に孤独なのです」
アルフレッドは叫んだ。
「孤独な肩幅って何ぃいいいっ!!」
◆セリシーヌ嬢の悪役令嬢ムーブが強化される
セリシーヌ嬢はゆっくりと振り返り、周囲の令嬢たちを見渡した。
「殿下の肩幅は……わたくしの隣で美しく見えるためのものですわ。――誰も、殿下の肩幅を笑うことは許しませんわ」
令嬢たちは震えた。
「ひっ……!」
「セリシーヌ嬢……怖い……!」
セリシーヌ嬢は優雅に微笑んだ。
「殿下の肩幅は……わたくしのものですわ」
落胆していたアルフレッドだが、セリシーヌの言葉を聞き、顔が真っ赤になった。
侍女たちは叫んだ。
「殿下!! セリシーヌ嬢の悪役令嬢ムーブが強化されてる!!」
近衛隊長は震えた。
「殿下……肩幅が……守られている……」
侍医は叫んだ。
「殿下!! 肩幅が医学的に保護されてます!!」
美術班は叫んだ。
「殿下!! 肩幅が芸術的に所有されてます!!」
執事長は静かに言った。
「殿下……愛とは……肩幅です」
アルフレッドは天井に向け、叫んだ。
「肩幅が愛って何ぃいいいっ!!」
◆こうして王子はまた方向性を見失う
アルフレッドは肩幅強調マントを抱きしめながら呟いた。
「セリシーヌ嬢……あなたのために……僕は……肩幅を……」
侍女たちは泣きながら叫んだ。
「殿下!! 絶対にまた方向性を間違えています!!」
こうしてアルフレッド王子は──芸術的肩幅を抱えたまま、また新たな迷走へと進むのであった。
◇◇◇




