第39話 実戦訓練:魔力の刃で“斬る”試験編(2)
実戦開始!
影狼がセリシーヌに跳びかかる!
セリシーヌは剣を振り上げ──魔力の刃が空気を裂いた。
《シュッ!!》
影狼の体が、光の軌跡に沿って切り裂かれる。
《バシュッ!!》
影狼は霧のように消えた。
オルフェンは目を見開いた。
「……見事だ! 魔力の刃が一度も揺れなかった」
セリシーヌは胸を張った。
「わたくし、悪役令嬢ですもの……。影の戦場でも、美しく斬ってみせますわ」
オルフェンは静かに歩み寄り、セリシーヌの剣先に触れた。
「刃の形も完璧だ……君は……本当に才能がある」
セリシーヌは頬を赤らめた。
(……また褒められましたわ……。悪役令嬢として、こんなに褒められるなんて……)
オルフェンは続けた。
「次は──連携だ! 影狼を複数召喚する! 君は私と連携して斬れ」
セリシーヌは目を丸くした。
「れ、連携……? オルフェンさまと……?」
「そうだ! 影の戦場では、単独行動より連携が重要だ」
オルフェンは黒曜の瞳を細めた。
「君となら──連携できる」
セリシーヌの心臓が跳ねた。
(……連携……。オルフェンさまと……? まるで恋愛イベントのようですわ……)
連携訓練開始!
今度は影狼三体との戦闘──
オルフェンが魔法陣を展開する。
「《《黒曜召喚陣・三重展開》》──」
影狼が三体、姿を現した。
《グルルル……!!》
オルフェンはセリシーヌの横に立ち、剣を構えた。
「セリシーヌ嬢……。右を任せる! 左は私が斬る」
セリシーヌは頷いた。
「中央は──二人で斬りますわね?」
オルフェンはわずかに微笑んだ。
「……理解が早い」
影狼が一斉に跳びかかる。
オルフェンは左の影狼を斬り──
セリシーヌは右の影狼を斬り──
中央の影狼は──二人の剣が同時に交差した。
《シュッ!! シュッ!!》
影狼は霧散した。
オルフェンは静かに言った。
「……完璧だ……。君となら、実戦でも連携できる」
セリシーヌは胸が熱くなった。
(……オルフェンさまと連携……。影の戦場で肩を並べるなんて……。悪役令嬢として最高のイベントですわ……)
セリシーヌ嬢は第四試験・合格──
オルフェンは剣を収め、セリシーヌの肩にそっと触れた。
「第四試験──合格だ」
セリシーヌは目を丸くした。
「……本当に?」
「本当だ! 君は魔道庁の戦力として、十分に通用する」
セリシーヌは胸を張った。
「わたくし、影の戦場でも美しく戦ってみせますわ」
オルフェンは静かに頷いた。
「次は──初任務だ! 王都外縁のモンスター討伐! 君の力が必要だ」
セリシーヌは剣を握りしめた。
「……わたくし、行きますわ。影の戦場へ」
セリシーヌは握りしめた魔法剣を天空へと掲げるのだった。
◇◇◇




