第28話 忠犬二匹の魔道庁潜入騒動!(1)
魔道庁の絶対防御扉は、《《黒曜封印陣》》よって完全に沈黙した。
しかし痩せ型忠犬二匹と筋肉王子は、沈黙しなかった。
地上側──痩せ型忠犬たちの《《作戦会議》》……
扉の前で、ガルディオが震える声で言った。
「……封印された……」
ルファードは地面を叩いた。
「セリシーヌさまが危険な訓練をしてる証拠だ!! 僕たちが助けなきゃ!!」
筋肉王子は涙目で拳を握った。
「セリシーヌ嬢ぅうううっ!! 僕の筋肉が……届かないなんて……!!」
三人は同時に叫んだ。
「「「別ルートを探す!!」」」
そして、痩せ型忠犬たちの《《潜入作戦》》
が始まった。
痩せ型忠犬たちの潜入ルート①
【王宮地下の通風孔】
ガルディオが指さした。
「見て……! あそこ……通風孔がある……!」
ルファードは目を輝かせた。
「痩せ型の僕たちなら……通れるかもしれない……!」
筋肉王子は胸板を揺らしながら言った。
「僕は……無理だな……」
忠犬二匹は同時に叫んだ。
「「当然だ!!」」
ガルディオは通風孔の前に立ち、深呼吸した。
「よし……行くぞ……!」
ルファードは頷いた。
「セリシーヌさまのために……!」
二人は通風孔に体を押し込んだ。
《ギギギギ……》
(う~ん、痩せ型でもギリギリか)
ガルディオは震えた。
「……狭い……」
ルファードは涙目で言った。
「でも……セリシーヌさまのためなら……!」
筋肉王子は外から応援した。
「頑張れ!! 僕の筋肉の代わりに!!」
忠犬二匹は叫んだ。
「「筋肉の代わりって何だ!!」」
痩せ型忠犬たちの潜入ルート②
【魔道庁の排水路】
通風孔を抜けた二人は──暗い地下の排水路に落ちた。
《ドボンッ!!》
ガルディオは叫んだ。
「冷たい!! 臭い!!」
ルファードは震えた。
「魔道庁の排水路って……魔力の残滓が流れてるんだ……!」
水面が淡く光っている。




