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第92話 痩せ姫エミリー初登場! 美の価値観、初激突!(4)
「……理解できませんわ……。そんな……そんな価値観……!」
その時──背後から声が飛んだ。
「セリシーヌさまに逆らうな、痩せ姫!!」
「セリシーヌさまの肉圧の美は世界遺産だ!!」
「痩せ姫の価値観なんて、ここでは通用しない!!」
「そうだ!! そうだ!! 黙れ!! 痩せ姫!!」
忠犬二匹──ルファードとガルディオが、いつの間にか背後に立っていた。
さらに──
「セリシーヌさまに寄りかかられて折れるなら本望だ!!」
ギルベルトまで乱入してきた。
エミリーは震えた。
「な、何なのこの学園……!? どうして皆、太っている方を美しいと……!?」
セリシーヌは静かに告げた。
「エミリーさま~。あなたの美しさは否定しませんわ~。でも──私の美しさも否定させませんの」
エミリーは悔しそうに唇を噛み、その場を去っていった。
しかし──
セリシーヌは気づいていた。
エミリーの背後に、黒衣の魔導士たちが控えていたことに。
そう。彼らの胸元には王都魔導院の紋章──
(……王都魔導院……。痩せ姫エミリーは、ただの美の革命児ではありませんわね……。わたくしの《《肉体美の価値観》》を潰しに来た……。いえ、もっと大きな目的がある)




